月別アーカイブ: 1月 2013

Transitional Kindergarten Information Night

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娘が現在通う幼稚園で、Transitional Kindergarten(TK)の説明会がありました。12月に公立のTKの説明会に行ったダンナが今回も参加してきました。

帰ってくるなり、「うちはやっぱりここに今年も行かせよう」と言います。何がそんなに気に入ったのかというと、
– 教師対生徒の人数の割合(12:1)が公立(24:1)の半分
– アカデミック(いわゆる勉強)と遊びの割合がほどよいカリキュラム
– 現在、Kindergarten に進級したTKの卒業生の保護者からの推薦スピーチあり
 (子供も一緒にスピーチしたがっていたほど良い思い出になっているらしい)
– とにかく、説明会にいた教師の受け答えがとても頼りになる感じで、会自体もよく準備されていた
ということらしい。

確かに、先日の公立の説明会は、TKを含む小学校システム全体の説明会だったこともあり、TKの情報については期待したほどのものが得られず、どこのTKに通わせることになるのかについてすら、はっきりとした答えをもらえなかったほど。

もらった資料を読んでみると、TKの目的は、Kindergarten に進級するのに必要な能力をつけることという点では公立も同じですが、こちらは、より表面的な知識(ABCが読める、1-10までの数字が言える、など)よりも、
– きちんと自分の言葉で表現ができる
– 自分のことは自分でやる
– 友達と仲良くするなどの社会性を身につける
– 学ぶことに対しての興味を引き出す
– 鉛筆がきちんと持てる、聞く力を養う、など、読み書きの基礎となるスキルをつける
など将来にわたって必要となる基礎能力を重視しているようで、アカデミック重視になりがちな公立との絶対的な差はここにあるように思えました。
教師対生徒の割合が半分というのは、個人によって能力差が激しいこの年齢の子供たちの個性や志向を見ながら、よりパーソナルなケアができるようにするためで、カリキュラムと教育方針に一貫性が感じられます。

ふと公立のTKのホームページを見てみると、なんとTKクラスの見学会が予定されているではありませんか(聞いてない)!
その辺の手際の悪さは相変わらずですが、子供たちの様子をこの目で見られるこの上ないチャンス。
費用が半分ということもあり、ほぼ公立に決めかけていましたが、とにかくこの見学会に参加してから再度、話し合いをして決めることにします。

Home School が認められているアメリカ

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前から気になっていた”Home School”という言葉。

数年前、LAに住んでいた頃、アパートの中庭で
毎日のように一緒に遊んでいる明らかに小学校の高学年と低学年と思われる兄弟がいました。

「あの子達、学校さぼってるのかな?」とつぶやいたところ、
「Home school じゃないの?髪型や服装もけっこうとんがってるし、
けっこうリベラルな親なんじゃない?」とダンナ。

そのときは『宗教上の理由や、現行の教育制度に不満を持つ親が
子供を学校に行かせないだけなんだろう』ぐらいにしか思っていませんでしたが、
最近、ひょんなことからオンラインのホームスクール・カリキュラムなるものを発見。
どうも、それが州できちんと認められている制度であることを知りました。

ホームスクールとは、その名のとおり、学校に行かずに家で学校と同様の教育を行うこと。
アメリカは、教育などについても州ごとに法律が定められているので
細かいルールは異なるのかもしれませんが、基本、どの州でもホームスクール自体は認められているようです。

カリフォルニアのルールは『親がカリフォルニア州の教師の資格を持っていて
子供を教えられる環境にあること、またはその資格を持っている家庭教師を雇うことを条件に、
必ずしも学校へ通わせる必要はない。
ただし、一日最低3時間、一年間に平日175日間の授業を行うこと』とあります。

ホームスクール向けのオンラインカリキュラムはいくつもあるようだし、
ホームスクールの子供たちや家族が交流するサポートグループなども整っていて、
私が最初に思っていた『要は、教育の義務を怠っている親のすること』というイメージとは大きく異なり、
逆に、『その子供にとって理想的な学習環境がないから、
親が積極的に関わることができるホームスクールスタイルを選ぶ』という前向きな選択のようです。

いわゆる有名大学といわれるところでもホームスクールの子供の受験はもちろん認められているし、
ホームスクールの子供のテストでの成績は、普通に学校に通う子供たちより良い傾向にある、という表記もありました。

皆のペースに合わせて勉強しなくてはならない学校に通わせるよりも、
その子のペースでその子の得意分野をより伸ばしてあげたい、という熱心な親や、
様々な事情で学校という社会に馴染めない子供の親が
その子にとってベストな教育環境を与えるための重要な選択肢であることが想像できます。

そう考えると、ホームスクールの選択をした親の覚悟と勇気は敬意に値するものなのかもしれません。

Bounce House Party

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今日は、幼稚園のクラスメートのお誕生会にお呼ばれ。
これで2回目。
こうやってお誕生会などに呼ばれると
『うちの子もちゃんとお友達がいるのね』と何となく安心します。

今日の会場は、”Pump it up”という
パーティ専門スペースで行われました。

その名前(”空気を入れる”)どおり、
空気で膨らませた巨大滑り台や
バウンスハウス(Bounce House- 遊園地などに
よく小さい子供用のものがありましたね。
日本語で何と呼ぶか思い出せませんが。。。)
などが各スペースに2-3つずつ配置されていて、
そのスペースをパーティなどに時間貸しするというもの。

小さな子供のパーティ以外には使用目的が思い当たりませんが、
こういう専用スペースがあるということからも、
パーティ需要がどれだけ大きいか分かります。

今日はかなり混んでいたようで、5分ぐらい前に到着して
「xx君のパーティなんですけど」と言うと、受付が
「まだ時間になってませんね、ここで待っていてください」とのこと。

時間になると「xx君へのプレゼントはここに入れてください」と、
バスタブほどの大きなカートが出てきて、
そこに有無を言わさずプレゼントを入れさせられます。
「え、やっぱりプレゼントは自分の手で本人に渡したいのに」などという情緒はなく、
会場側も慣れたものです。

そこへアルバイトの若者が出てきて子供たちを一列に並ばせると
遊ぶときの注意を説明してからパーティ会場へ連れて行ってくれました。

子供たちはそこで1時間以上遊んだでしょうか。
うちの子も汗だくになりながら滑り台を何度も何度も上っていました。
「ママも一緒にやろう」と言われてやってみましたが、
それなりにスピードも高さもあり、密かにおもしろかった!

この手の遊具(bounce house)は相当ポピュラーで、
ハロウィーンの時期になるとPumpkin patch
(パンプキンを買うマーケットのようなもの)にも必ずこれが置いてあります。

また、自宅や公園で誕生会などをやるときに
これをレンタルする家庭もよく見かけます。
Bounce house を見かけたら
「あ、誰か小さい子の誕生会だな」と思って間違いありません。

そのあとは、別室に移動してピザとカップケーキでお祝い。
大きなケーキを切り分けるよりカップケーキのほうが効率的だからでしょう。
ろうそくもその小さなカップケーキに立てて吹き消していました。

2時間ちょうどでパーティはお開き。
Goody bag(子供への手土産)をもらって帰路につきました。

同じく招待されていた仲良しの女の子のママと、
Playdate(子供たちを一緒に遊ばせる約束をすること)の計画もまとまったし、
少しずつアメリカ流のお誕生会にも慣れてきました。

やっぱり毎年のことなので、こういう場所があると便利なのは確か。
今年は、うちもこういうカジュアルなものにしようかな、と少し気持ちが傾きかけています。

ベイエリアの子育て日本人ママの悩み

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今日は、娘が通う日本語教室の同じクラスのママたちと新年ランチをしました。
ママは皆、日本人なのですが、パパはアメリカ人はもちろん、ロシア人、ドイツ人、インド人などバラエティ豊かで、このエリアの”人種のるつぼ”加減を再認識。そこで話されたことをお披露目します。

-年末年始、日本に戻っていたが、帰ってきたら子供が一人で寝れなくなった
->こちらでは、かなり小さいころから(下手をすると生まれてすぐ)子供は自分の部屋で一人で寝せるのが当たり前で、新生児用のベッド(Crib)を卒業すると同時に、一人で寝れるようSleep Training を始めるのが主流。これは、早いうちから子供に独立心を養わせるためと、親もカップルとしての時間を大切にしなければならないという考え方から来るものです。
これは多くの日本人ママから聞く話ですが、そうしてやっと一人で寝れるようになった子供も、日本に帰ると、ママやおじいちゃん、おばあちゃんと横に並んで寝たりするものだから、こちらに戻ってきても「ママと寝る」となるのだそうです。うちは、私がベッドより布団が好きなこともあり、布団を敷いて娘と私が一緒に寝ることが多いので、その問題自体は未経験ですが。。。

-二人目のお子さんを妊娠されているママが「いつから仕事に復帰するか迷っている」
->日本では、子供が生まれたら1年間の育休というのが普通だと思いますが、カリフォルニアでは一部給と無給の期間を併せても、州で認められている休暇は最大24週まで(約6ヶ月)。それを過ぎたら、会社に席がなくなっても文句は言えない、ということです。無給になる前に職場に戻るママも多いため、6週間で復帰、なんてことも珍しくありません。昨年、米国Yahoo! のCEOとなったマイヤー女史は2週間で復帰してましたね。
ちなみに、出産の際に病院にいる期間もカリフォルニアでは48時間が基本で、これも日本に比べるとかなり短い。
先日書いた『子育てにやさしいアメリカ』というのと矛盾するように聞こえないわけでもありませんが、それだけポジションをめぐる競争が激しいということかも知れません。入院期間については、医療費が高いため、最低限の期間のみの滞在でさっさと退院、ということなのでしょうね。

-3歳になる子供の誕生パーティをどこでやるか?
->前にもふれたことがありますが、子供の誕生会は一大イベント。周りの人が盛大にやっているので自分もやらなくては、とつい気合が入ってしまうのですが、ここでは「どこの保育園や幼稚園でもカップケーキや差し入れのお菓子などで必ず皆の前で誕生日を祝ってくれるはずだから、呼ぶ人がクラスメートばかりなら、それで代用してもいいんじゃない?」という声が大半。「でも、義理の親がお祝いに来てくれることになっていて。。。」というコメントには「じゃあ、幼稚園に一緒に連れて行けば?」との意見が。ナイスアイデア!

-今後、日本語をどうやって学ばせて行くか?
->これは永遠の悩み。日常会話ができればOKとするか、ひらがな(カタカナ)の読み書きまで求めるか、ひいては漢字もそこそこ学ばせるか、によっても選択肢はさまざまです。日本語以外にスポーツなどの習い事もあると、週末はタクシー運転手に徹する、なんて親も。

<参照>

習い事事情 – 日本語を習う日本人ママの子供たち

-アメリカ暦は長いものの、まだ高速道路に乗れない
->これは番外編。「高速って最低でも60-70マイル走行でしょ?計算すると時速100km超えてるんだよね。子供連れで100km走行はあり得ない!合流も怖いし」。
ちなみに、このママはどこへ行くにも下道走行でがんばってます。

園長先生(Principal)の退任のお知らせ

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個人フォルダーの中に、園長先生からのレターが入っていました。

『ご家族の皆さんへ
 昨日の取締役会議にて、私は今期限りで退任するつもりであることを伝えました。この幼稚園のスタッフは、私がこれまで仕事をした事のある誰よりもハードワーカーで、一緒に仕事ができたことをうれしく思います。
 ただ、自分としては定年を迎える前にもう一花咲かせたいという思いがあり、このたびコンサルティングや講演、執筆活動を中心とした仕事をする機会をいただきましたので、そちらに挑戦してみたいと思います。そうすることで家族と過ごす時間や教会の仕事の時間も増やしていけると考えています。
 素晴らしい家族や子供たち、スタッフと離れるのを寂しく思いますが、今期の最後、夏休み前までに来年度の準備をきちんと終え、新しい園長へバトンを渡したいと思います。』

園長先生とはそれほど係わり合いがあったわけではないのですが、3年前にこの園長になってからいろいろな面がよくなった、という話も聞いたことがありますし、3年で退任というのは教育関係のポジションとしては短いような気もします(特にこの幼稚園には、勤続20-30年というベテラン先生がたくさんいます)。

たとえば、とても人気のあったこの幼稚園は、入学願書を受け付けるのが早いもの順だったため、前日から夜通し親が並ぶようなこともあり、その習慣をこの園長が断ち切ったのだそうです。そういう”常識的”な考え方のできる人が組織の上に立っていることはとても大事なことだと思います。
その園長がいなくなることはちょっと残念ですが、やりたい仕事と家族との時間が理由であれば、これに勝るものはないでしょう。

実際、アメリカでは『家族と過ごす時間を増やしたい』という理由で要職を退任する人はたくさんいます。日本ではまずあり得ませんよね。『そんな重要な仕事をしているのに、家族が理由で辞めるなんて』と勘繰られたりすることはあっても、賞賛されることはまずないような気がします。
アメリカでは、公職であれ、企業の重要ポストに就いている人であれ、こう言ってしばらくそのポストから離れる、別の仕事に就く、という場合、『家庭もしっかり両立しているんだな』という好印象を与えることはあっても、その逆はまずありません。
ちなみに女性の場合のことだけを言っているのではなく、男性でも同じです。

会社に残って遅くまで仕事することを要求(期待)されることはまずないし、家族や子育てが理由で会社を休んだり、早退、遅刻することについても寛容で、これもすべて家庭を大事にするという意味で関連しているのかも知れません。
そういう意味では、やっぱり子育てにはやさしい国のひとつに入れることができるでしょう(子育て費用についてはまた別の話ですが。。。)。