6月の8日間のアラスカクルーズを振り返り、
私の両親、9歳の娘を含む私の家族は皆、
いまだに「楽しかったね」と思い出話に花を咲かせる。
家族旅行といえば私が企画するのが常だが、
その私も今回の旅でクルーズの大ファンになった。
その理由をいくつか挙げてみよう。
・食事に行くレストランを決めたり
料理をすることを考えずにすむ。
寿司やフレンチなど、追加料金で
スペシャルティ・レストランに行くことも可能だが、
料金に含まれているメインダイニングでも
ロブスターやアラスカサーモン、
エスカルゴやステーキなどかなり豪華な食事が提供され
メニューも日替わり。
そのクオリティには大満足だった。
私たちも、結局、一度もスペシャルティ・レストランに
行くことはなかった。
・寄港地での行動は、オプショナルツアーも豊富だが
お仕着せのツアーが嫌いというなら
ガイドブックなどをもとに
自分たちで計画を立てることも可能。
私たちも4日間の寄港地での自由時間のうち
3日間は、ツアーではなく自分たちの足で歩いたり
ローカルの交通機関を使って現地の観光プランを立てた。
ちなみに、碇泊中も船の上のレストランやサービス、
エンターテイメント・プログラムは稼働しているので
観光に行かずにプールやスパなどで
のんびり過ごしている人もたくさん見かけた。
また、わざわざ現地のレストランでお金を使わなくても
お腹が空いたら船に戻って食事、というのもアリだ。
・年寄りと子どもが一緒の旅行は、みんなが楽しめる
アクティビティを選ぶのに一苦労。
ほぼ一日中、子どもを預かってくれる
キッズプログラム(無料)では、
年齢にあったアクティビティが
スケジュールされているから
子どもはそこにまかせて大人は別行動、なんてのもアリ。
娘も、そのプログラムで一緒になった
1〜2つ年上の女の子たちと仲良くなり、
彼女たちの部屋を訪ねたりプールに行ったり、
ご飯も一緒に食べるど
ほとんどの時間を一緒に過ごしていた。
迷子になったり事故にあうなどの心配もいらないし
とにかく親に監視されずに子どもたちだけで
自由に過ごした時間は貴重な体験となったようで、
クルーズから数ヶ月経った現在でも
ニュージャージーやオレゴン出身だというそのお友達とは
メッセージや手紙のやり取りが続いている。
・船内アクティビティ(多くは無料)が毎日、
時間ごとに豊富に用意されている。
二階席まである立派なシアターでは
音楽やダンスなどのショーはもちろん、
船長や乗組員たちのトークショーまである。
特に、冗談好きのギリシャ人の船長のトークは絶品で、
ゲストはすぐに彼の大ファンになってしまった。
「近くの部屋に泊まっていたゲストにハウスキーピングと間違われ、
船室を出たところで氷を持ってきて、と頼まれちゃったんだ」
などと笑わせる。
ホールでは卓球大会や社交ダンス、ゴルフのチッピングコンテスト、
バーやクラブではサイレント・ディスコ
(ヘッドセットを着けて、好きなチャンネルの音楽を
聴きながら各自で踊る)やカラオケなども開催され、夜は特に盛り上がる。
うちの両親のように英語がわからなくても
楽しめるアクティビティも豊富だし、
そこにいるだけでもじゅうぶん華やかで朗らかな気分に浸れる。
・部屋ごとに2本までワインの持ち込みが許されているので、うちも4本(2部屋分)持込。
天気のいい日は昼間から部屋のバルコニーでワイングラスを片手に海を眺め、
クジラやイルカが見られることもあった。
こうやってダウンタイムを静かに過ごすことも可能だ。
一言で言うと、あくせくしないのんびりリゾート型から
ぎっしり観光&アクティビティ型まで、
気分や参加者の希望に合わせて日々、違ったスタイルの楽しみ方ができるのが
最大の魅力と言えるかもしれない。
クルーズ会社やブランド、行き先や時期によって客層もかなり異なるようなので
(例えば大学生が大騒ぎすることで有名なメキシコ行きのクルーズなど)
ちょっとした下調べは必要だが、要望の多い家族やグループでの旅行には
ぜひクルーズがオススメだ。