月別アーカイブ: 8月 2013

公立=庶民的、と思ったら大間違い!

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新学期の初日、
聞いていたとおり、娘は
茶封筒に入った書類の束を持って帰ってきました。

一番衝撃的だったのは
PTAからの寄付金要請レター。

PTAは、学校から独立して運営されている
自治組織ですが、
寄付金集めをすることによって
市や州からの補助金だけではまかなえない
アクティビティを導入したり、
学習環境をよりよくすることで、
その学校の教育の質の向上を目指すのが主目的。
日本のそれとは少し趣旨が異なるかも知れません。

例えば、カリフォルニア州で
予算カットとなっている美術や音楽の授業についても、
この学校では、PTAの集めた資金の中から
音楽の教師を採用したり、
美術クラスを父兄のボランティアで運営する
トレーニングプログラムをサポートしたりしているようです。

また、学校の予算ではまかないきれないとも言われている
クラスの文房具や図書の購入、
各種フィールドトリップや文集作りなどの費用も
すべてここから出ているらしい。。。

市や州からは、設備費用と教員の給与ぐらいしか
出てないのか?と首をかしげてしまいますが、
そのようなわけで
寄付金の多く集まるところとそうでないところでは
教育の質に差が出るというのももっともかもしれません。

これが、高級住宅街にある学校は
公立であっても比較的教育レベルが高いと言われる大きな理由です。

娘の通うことになったこの学校もそのひとつだということを
新学期がはじまって改めて実感している今日この頃。

なんと、寄付金の額は年間$1,600(約16万円)。
いくらでもいいと言いながら、しっかりと
『$1,600が相場』と書いてある。

日本の私立大学の寄付金と同じぐらいかな。
せっかく公立に入れたのに、ねえ。。。
(しかも、まだ幼稚園の年齢。。。)

イベントや子どもの送り迎えに来ている
保護者を見ても、たしかに前の幼稚園とはちょっと空気が違う。

ホワイトパンツにサングラスの
ブロンドヘアのママたちがけっこういるし、
子どもたちも、Old NavyやGAPなどの
庶民ブランドではなく、
名前も知らないようなブティックブランドの
仕立ての良さそうなチュニックや
おしゃれなブーツを身に付けていたりします。

そういえば、何人かのママと話したとき
「で、この近所にお住まい?」と聞かれたなあ。

ダンナに言わせると
「この近所じゃないってことは、学区外から
人数合わせのために入ってきた子どもって見られるんだろうね」。

要はグループが違うってことね。

比較的庶民的と言われるこのエリアで
こんなしがらみに巻き込まれることになるとは
思ってもいませんでしたが、
どのように関わって行くかは、しばらく様子見としましょう。

First day of school

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新学期の今日は、朝6:30 に起床。

私は、昨日の夜、作っておいたゆで卵で
玉子サンドイッチのスピードお弁当作り。

娘は、枕元に準備しておいた
おニューの洋服に着替え、
朝ご飯もそこそこに
歯磨きなどちゃんと自分でやってくれました。

初日というのでダンナも一緒に付き添い、
予定通り7:15 には出発です。

このあたりの幼稚園、小学校の多くは
今日から新学期のところが多く、
きっと、あちこちの家庭で同じような
ドタバタが起こっていることでしょう。

ちなみに、新学期を始め、長期休暇明けは
いつも水曜日から学校が始まります。
日本のように9月1日などの日付ではなく
8月最終週の水曜日、などと決まっているのです。
最初の週は慣らし運転として
3日間登校したら週末になるよう
スケジュールされているのだとか。

さらに、9月の第一月曜日はレイバーデイ
(Labor Day)で全国的にお休み。

長い夏休み明けでショック状態(?)の
子どもたちにとっても
ほどよいペースに違いありません。

さて、校内の集合場所に着いてほどなく、
担任の先生が姿を現しました。
この学校では、TK(Transitional Kindergarten)の学年は
今年初めて新設されたので、先生も赴任してきたばかりだそうです。

当初、生徒21名の予定だったクラスですが
3名が新設された別のエリアのTKへ移って行ったそうで
(なんと、先週末、新学期の始まる数日前!に募集のレターが
うちにも来ました)、
最終的に18人という小さめのサイズに落ち着いたようです。

そのうちなんと13人が女子。
男の子の一人は、「行きたくない」と
ママにしがみついて泣いています。
圧倒的に女性優位のクラスのよう。

先生に引率されて教室へ移動。
初日ということで特別に保護者も同行が許されました。

まず驚いたのが、バックパックを教室の外に
置いて行くよう、指示されていたこと。
人数分のフックがあり、そこにかけるようになっていますが
カリフォルニアの太陽が燦々と降り注ぐ屋外に
お弁当の入ったバックパックを置き去りにしていくなんて!

どうも、特定の食品(ピーナツなど)へのアレルギーを
抱えた子どもたちに配慮して
アレルギーの元となる食品の教室への持ち込みを禁止する
という取り組みなのだそうです。
(ピーナツバターをたっぷり塗ったサンドイッチは
お弁当の人気メニューですからね。。。)

今日は特別に、教室の入り口に置かれていた冷蔵庫に
お弁当を保管することを許してもらえましたが
明日からは、アフタースクールの教室の
冷蔵庫に直接持って行くように、とのこと。

TKは午前中で終了するスケジュールなので
お弁当に関してはアフタースクールの管轄のよう。
その辺はさすが、はっきりしています。

教室は、これまで通っていた幼稚園とあまり変わりなく
色とりどりの教材や掲示物が所狭しと置かれ、
6人がけの丸いグループテーブルも3つ配置されています。

これなら娘もあまり違和感なく新しい環境に馴染めそう。

今日は、体育(PE=Physical Education)から始まるとのことで
体育のアシスタント教師が2人登場。
保護者の参観はお開きとなりました。

転校を心配していましたが、
娘は先生や新しいお友達にさっそく話しかけ、
すっかり溶け込んでいるよう。

夕方、どんな土産話と連絡プリントの山を
持って帰ってくるのか、楽しみな一日です。

どうなることやら、新学期

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明日からの新学期を控えて、
進学先の小学校で
(娘のクラスは幼稚園ですが、
小学校1年生準備クラスという扱い)
『Welcome Back Event』が開かれました。

PTAが主催するもので、
新しいクラス分けが発表されるのにあわせて
親子連れで学校へ顔を出し、
ちょっとしたお祭り気分を楽しめるイベントのようです。

うちのような新入生は、
クラス分けはともかく
どんな家庭の子どもたちが通っているのか、
PTA活動がどのぐらい盛んなのか、
など、その学校の校風を知ることができる
初めての大事なイベントともなります。

アメリカの学校は、一般にPTAの活動が非常にさかんで
資金集めや交流イベントなどは
ほとんどがPTAが企画、運営すると言っても
過言ではないでしょう。

今日のイベントも、
PTAの分科会(災害安全対策や父兄のアートクラス補助プログラム、など)
がテーブルを出し、PRに精を出していました。

父兄のボランティアは
前の幼稚園のときから
かなり参加の機会がありましたが、
こちらでは、事前の指紋登録を求められ、
その手続きをするテーブルも出ていました。

事前に指紋とプロフィールを登録の上、
入館証のようなものを発行してもらっておかないと
親であっても思い立ってボランティアに参加することは
できないのです。

授業のヘルプをしたり、
お昼休みの監視をしたり、
遠足などのときに車を出したり、
ボランティアの仕事は多々ありそうですが、
担任が顔を覚えているかどうかに頼ることなく
この入館証を持っていることで
安心してその役割を任せられるということなのですね。

確かに、学校での銃乱射事件なども珍しくないアメリカで、
かつ生徒数が数百人にのぼる学校では
セーフティへの配慮は大きな問題です。

アメリカ市民ではない私は、
海外から入国するたびに指紋認証をされたり
永住権を取るために何度も指紋登録に呼ばれたり、
指紋を採ることには慣れっ子になっていますが。。。

というわけで、ボランティアの指紋登録も済ませてきました。

また、アフタースクールプログラム
(学童のようなもの)の担当者とも
今日、初めて顔合わせがありました。

驚いたのは、使用する教室が1つだけということ。
TKから5年生までの生徒を受け入れているにしては
ちょっと狭すぎるのでは。。。?

説明によると、TK(Transitional Kindergarten)、
K(Kindergarten)と1年生、2-3年生、4-5年生と
3つのグループに分かれ、
それぞれの時間割で異なったアクティビティをするため
全員で教室を使用することがほとんどないのだとか。

とはいっても、テーブルに置かれた
配布物の数を見ると、50-60人分はあったようなので
混沌とした毎日であることが予想できます。

「そうそう、ランチはここで食べるのですが、
オーダーすることもできるので
注文の仕方とか細かいことは、明日、担任から
配られるプリントを見てください」だそうです。

こちらから聞かないと手取り足取り教えてもらえない、
というアメリカ社会にはだいぶ慣れてきましたが、
公立学校(幼稚園)のおおざっぱ加減は
アメリカ人にとっても少し度が過ぎるようで
「明日からどうなることやらさっぱり。。。!」
とあきれている新入生のママたちもいました。

とりあえず明日は、8時に遅れないように
お弁当と着替えの洋服を一セット持たせてでかければ
よさそうです。

さて、どんな1年になることやら。。。

プールでプレイデート

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夏休み最後の土曜日。
6月まで通っていた幼稚園の仲良し2人を
うちのアパートのコミュニティプールにご招待して
久しぶりのプレイデート(playdate)です。

夏休みに入ってから2ヶ月ぶりの再会ですが、
子どもたちはそんなブランクを感じさせない
はしゃぎぶり。

3人のアテンドはダンナに任せて
ママたちはプールサイドで
おしゃべりに花を咲かせました。

C君は、最後まで新学期の進路を
悩んでいましたが、
親同士の友情も深まる(?)プレイデート
夏休みに入ってすぐ
転校願いを出していた公立小学校の
Kindergarten から補欠繰り上げの連絡があり、
そちらに進級することが決まったようです。

先週、進級先のKindergarten で
C君と担任の先生の面談も終え、
Kindergarten への進級は問題ない、と
太鼓判を押されたとか。
「幼稚園からいろいろ言われたけど、これで気が晴れたわ」と
肩の荷が下りたようでした。

一方、Tちゃんは11月生まれなので、
うちの娘と同じくTK(Transitional Kindergarten)に進級。
3歳になる弟が今年から幼稚園生なので
二人一緒に通える現在の幼稚園に
残ることにしたのだそうです。

C君もTちゃんも、
夏休みは幼稚園のサマーキャンプに
継続して通っていましたが、それも先週で終了。

「新学期が始まるまでの合間はどうするの?」と聞くと
「小さい頃から通わせてたホームデイケアに預けているの」
とのこと。

ホームデイケアは
届出制のチャイルドケアの施設で
個人の自宅などで、その家主が
子ども数名をまとめて預かってくれるというもの。

幼稚園に入る前の小さな子どもたちを
預けるのが一般的ですが、
幼稚園や学校の休暇スケジュールと
親の仕事のスケジュールが
どうしても合わせられないなどの
緊急の場合の押さえとしても
欠かせない存在となっています。

個人が自宅で提供しているサービスのため、
料金や時間帯の条件が合うこともそうですが
信頼できる人を探すのにはひと苦労。

口コミを頼りにせっかく良い人が見つかったと思っても
子どもとの相性が合わなかったり
ちょっとした行き違いがきっかけで
ほかの人に変えざるを得なくなることもしばしば。
C君もTちゃんも、そういう意味では
とてもラッキーなケースかも知れません。

うちの娘も、幼稚園に入る前に
1年ほどホームデイケアに通わせていました。
ママ友達からの紹介でお願いすることにしたのですが
気さくで対応もフレキシブルなよい方でした。

娘は、ベーグルやパンケーキ、マカロニチーズなどの
アメリカらしいランチを出してもらえるのが
気に入っていたようです。

さて、ママたちも子どもたちも
じゅうぶんに楽しい時間を過ごして
プレイデートもお開き。

もうみんなと一緒に幼稚園に通えないことを
知っているからか、娘は「もっと遊びたい」と言いながら
泣きじゃくっていました。

来週には、3人ともそれぞれ違った場所で
新学期を迎えますが、またプレイデートしようね。

ちょっと大きな子どもたちにとってはサマージョブの季節

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自宅の近くにある小規模ながらも人気の
ミュージアム『Curiodyssey』に
出かけてきました。

いつも同じミュージアム(California Academy of Science
では飽きてしまうから、と言って
ダンナが2つめの年間ファミリーパスを
購入してきたのです。

こちらも小動物がいたり
ハンズオンのアクティビティがあったりする
サイエンス系のミュージアムですが
規模もそんなに大きくなく、
どちらかというと小さな子ども向け。

家族連れがたくさんいるのはいつものことですが
普段とちょっと違って「ああ、夏休みなんだなあ」と
思わせるのは、アルバイトの学生たち。

高校生、大学生と思われる男女が
従業員のTシャツを着て
掃除をしたりサマーキャンプの子どもたちの
面倒を見たりしています。

夏休みの間は教育機関(幼稚園や小学校)、
民間のおけいこ教室、ミュージアムなど
さまざまな団体が主催するサマーキャンプ
(夏のスケジュールで行われる
サマープログラムのことでテントに泊まるキャンプではありません!)
があり、アクティビティ内容も期間もさまざま。

共働きの家庭では昼間のチャイルドケアの一環として必須、
そうでない家庭でも、子どもの好奇心を満たすため
長い夏休みの間に1−2つ以上の短期間のサマーキャンプに
参加するというのが普通のようです。

そのサマーキャンプで、小さな子どもたちの
お世話係として立派な役割を果たしているのが
低賃金またはボランティアなどで働く学生たち。

これ以外にもベビーシッターや
ペットシッター、チューター(家庭教師)、
得意分野でのインターンシップなど
さまざまなサマージョブがあるようですが
自立、将来のキャリア形成などに向けての
大事なステップになっているようです。

子どもが子どもの面倒を見るなんて!と
お考えの方もいるかもしれませんが、
高校生のベビーシッターなどは珍しくもなく、
サマーキャンプでお兄さん、お姉さんの後ろを
ついて歩く子どもたちの隊列を見ていると
ほほえましいものがあります。

うちのお隣の女子中学生は
4歳の妹のサマーキャンプに同行し、
毎日、お絵描きなどのアクティビティの
お手伝いをしているとか。

このように、ボランティアやアルバイトなどの形で
コミュニティに貢献している
まだ幼さの残る顔つきの子どもたちを見ていると
アメリカの子どもたちの成長の早さを
改めて実感せずにはいられませんでした。