日本では、学期の最後といえば終業式→半日で帰宅
というのが恒例だが、
アメリカでは終業式などというものは行わない。
代わりに、クラスで何らかのパーティをやることが多い。
今年(2年生)は、一日中本を読んで過ごすという
Read Around the Clock Day だった。
自分の好きな本を2冊持って行き、
パジャマで一日中過ごす、ということで
前夜は娘も本選びやパジャマ選びでエキサイトしていた。
寝袋や毛布、ぬいぐるみなどもお気に入りのものを
持って行ってよいことになっている。
プレゼント交換用に
自分が読み終わった本を一冊選んで
包装して持っていくことにもなっている。
「その本は2年生には簡単すぎるから他のにしたら?」
「ディズニーは読み物としてはちょっとねえ。。。」
「うーん、その本は他の子もあまり好きそうじゃないね」
などと言いながらようやく一冊を厳選して
クリスマス用の包装紙で包んでリボンをつけた。
朝は、教室でみんなで一緒にブレックファストを食べるというのだから
パーティのエッセンスも十分だ。
もちろん、材料の提供や教室内で配膳のお手伝いをするのは
保護者のボランティアだ。
・ワッフル
・ペーストリー
・ソーセージ
・スクランブルエッグ
・フルーツ
・ジュース
などの提供をクラスのオンライン掲示板で募っていたが、
今年、あまりボランティアができなかった私は
思い切ってスクランブルエッグに手を挙げた。
「え?ママがスクランブルエッグやってくれるの?やったー」
と、娘も喜んでいる。
人前に出すのだから、この際、
正しいスクランブルエッグの作り方を学んでみよう、と
ウェブサイトを探すと、
『ホテルのスクランブルエッグの作り方』というのがあった。
これこれ。
普段は、卵に塩、胡椒を混ぜて
フライパンでかき混ぜるだけだが、
それではホテルのスクランブルエッグはできないはずだ。
・フライパンではなく深さのある鍋を使う
・卵とミルクを最初に混ぜておく
・鍋にバター(溶かす必要なし)と卵を入れ、低音で加熱する
・卵が固まるまでゆっくり混ぜる
一気に火を通しちゃダメなのね。
クラスの人数が24人だから
2ダースの卵を使って、
3回に分けてこのやり方で作ってみた。
卵が固まるまでけっこう時間がかかるが、
なんと、ふわふわ、ツヤツヤ、きれいな黄色の
まさにホテルのスクランブルエッグが出来上がった。
(私は)意気揚々とそれを持って登校。
始業のベルが鳴り、
先生のお話が終わるとさっそくブレックファストタイム。
子どもたちが紙皿を持って好きなものを取っていく。
スクランブルエッグは大人気で、
「この卵おいしい」
と、おかわりに来てくれる子どもも何人かいた。
味見をしたボランティアのママたちも
「これ、本格的じゃない!どうやって作ったの?
私がやるとパサパサになっちゃうのよね」
とほめてくれる。
スクランブルエッグはあっという間になくなった。
そのあとは、先生がみんなに本を読み聞かせる時間となったが
その後も、お友達と本を交換して読む、
グループで本を読みながらディスカッションする、
上級生のクラスへ行ってペアになって本を読む、
一人で静かに本を読む、、、、
など、読書メニューが満載だ。
アメリカの教育においては
何と言ってもReading の力がキーだ。
小学校高学年にもなると
小さな文字でぎっしり書かれた分厚い教科書
(日本の教科書の5-10倍ぐらいの文章量)を使うようになるし
それ以外に参考書や副読本もある。
大量の情報を読みこなし
内容を把握する力を早いうちに養っておかなくてはならない。
残念ながらうちの娘はあまり読書が好きではないようなので
こうやって学校で読書の機会をたくさん作ってくれるのはありがたい。
それにしても、パジャマで登校、床に寝っ転がって本を読む、
なんていう発想はアメリカらしい。
日本の学校ではあり得ないだろう。
娘も、私が作ったスクランブルエッグで(?)、
パジャマパーティで、
読書が少しでも好きになってくれるたらいいのだが。。。