カテゴリー別アーカイブ: TK(Transitional Kindergarten)

先生にギフト&先生からギフト(!)の最終日

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12日木曜日、プロモーションセレモニーの翌日は
学年末最後の登校日。

保護者へのレターにも何度も
『最終日は通常通りのクラスです』
とのお知らせがありましたが、
この日は特別なイベントは何もありません。

だた、朝、娘を連れて行くと、
学校は花束やギフトの袋をかかえた親子で
いつもより混雑しています。

ダンナにも聞いていましたが、
最終日にはお世話になった担任の先生に
プレゼントを渡すというのが
アメリカの学校の慣習らしいのです。

昔はマグカップなどが
ギフトの主流だったこともあるようですが、
現在は花束やAmazon やチェーンショップのギフトカード
などが多いのだとか。

うちも、娘の成長を
時には厳しく、時にははやさしく見守ってくれた
担任の先生に
アマゾンのギフトカードを用意しました。

ところが!

私を見つけて近寄ってきた先生は、
「一年間、クラスを手伝ってくれてありがとう」
と言いながら
手に持っていた小さなランの鉢植えを
私に手渡してくれたのです。

「子供たちだけでなく
私もあなたの音楽を楽しませてもらったし、
毎週、コンピューターや図書館のクラスも
手伝ってもらって助かりました」

と、小さなカードには手書きのメッセージが。

親のボランティアは当たり前、
先生や学校側も、ある程度それを前提に
イベントやアクティビティを行っていると思っていたので、
このように感謝の気持ちを現されると
くすぐったい気もします。

「担任の先生にプレゼントをあげよう」
とダンナから言われたときは、
「え?先生って公務員だよね?
生徒の一人から個別にプレゼントを渡すなんてアリ?」
などと思ったものですが、
そこはアメリカ、
個人の気持ちを表現するのに細かいルールはありません。

いつもの朝のように
保護者たちと会話をしている先生を見ながら、
学校教育って、こうやって家庭との連携で成り立っているんだなあ、
とあらためて思うと同時に、
保護者への感謝も忘れない
担任の先生の心遣いに
ほっと気持ちが明るくなりました。

夕方、娘は、クラス内に掲示してあったアート作品や
数字やアルファベットなどの練習帳などを
いっぱい持って帰ってきました。

またこの一年間で成長したね。
楽しい思い出がたくさんできてよかったね!

学年末のイベントその4:プロモーションセレモニー

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学年末の最終日の1日前、
進学のお祝いの会(プロモーションセレモニー)が
クラスで開かれました。

学校全体での終業式というものはなく、
あくまでもクラス単位で
会の内容も担任の教師に一任されているみたい。

TKクラスでも、朝の登校時に
保護者が残って見学できるよう、
8時半から30分ほどのセレモニーが行われました。

先生も子どもたちもみんな少しおしゃれしてきています。

担任のあいさつのあと、
歌の披露と子どもたちの夢の発表がありました。

歌は、一年間テーマとして学んできた
地球についてのうた(The earth song)。

生き物や自分たちの周りにあるものをとおして
自分と宇宙との関係、命の大切さを
学んできたようです。

そのあとは、一人一人が自分の名前と
将来の夢を発表する時間。

「海賊船の船長になりたい」
とか
「先生になりたい」
とか子どもらしいものも多かったのですが、
「科学者(scientist)になりたい」
という子どもも数人いてびっくり。

うちの娘は、腕組みをしたまま
名前も夢もしゃべらずじまい。
まったく内弁慶とはこのこと!

あとから先生が
「練習のときはすごく上手に言えたのに。。。
獣医さんとママになりたいんだと言うはずだったんです」
と教えてくれました。

そのあと、
ママたちが事前に作っておいたキャンディレイ
(チョコレートやおもちゃなどを
ラッピングしてつなげた首飾り)を
もらってセレモニーはあっけなく終了。

子どもの成長に感慨深げな保護者たち(?)を
尻目に、子どもたちはさっそく
運動場へ遊びに行ってしまいました。

あとで聞くと、
おやつの時間にピザとジュースが出たり
毎日ある体育の授業がなかったりしたようですが、
それ以外は普通の一日を過ごしたようです。

TK(transitional kindergarten)という
特別な制度のもと、
10月・11月生まれの子どもたちだけで
編成されたひとクラスだけの学年。

9月からは、現在のプリスクーラー(幼稚園生)
も加わってKindergarten に進級です。

Kindergarten の準備クラスと言われるTKですが、
熱心な担任の先生に恵まれたこともあり
みんな本当に成長したね。

音楽のクラスをボランティアで教えながらも
感じていたこと。

当初はよく大声で叫んだり泣いたりしていた子も
穏やかになりました。

みんな人の話を静かに聞けるようになりました。

人の前できちんと話ができるようになりました。
(まあ、観衆がいると難しいけどね)

どうやら安心してKindergarten に送り出せそうです。

学年末のイベントその3:Field Day(プチ運動会)

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6月9日、月曜日。
行事カレンダーではフィールドデーとなっています。
日本語に訳すと『運動会』。

運動会があるんだと
親の私が楽しみにしていたのですが、
競技の練習をしている様子もなく、
家族への広報も
当日のボランティアの募集がメインで、
家族全員でお弁当を持ってかけつける
日本の運動会に比べると
どうも盛り上がりに欠ける。

一体、どんなイベントなんだろう?

当日は、30度を超す真夏日。
朝、クラスでサークルタイム
(みんなで輪になって行う朝の会のようなもの)を
終えるとすぐにグラウンドへ移動。

保護者以外にも
5年生(小学校の最上級生)が
ボランティアで運営を手伝うことになっているらしく、
道具の準備やら子どもたちへの指示などを
手際よく行っていました。

ほどなく、体育の先生が
ハンドスピーカーを使って
7種類の競技(?)のやり方を簡単に説明すると
さっそく競技の開始です。

参加しているのはTK、Kindergarten、1年生の低学年のみ。
クラスごとに各競技を10分ぐらいずつで
順番にこなしていくらしい。

ちなみに、その『競技』とは、

・かかしのケンパ(のようなもの)
・フラフープ
・縄跳び
・竹馬(のようなもの)
・パラシュート
 (巨大なパラシュートのような丸いテントを
 全員で上下に揺らして遊ぶもの)
・ウォーターバルーン
 (水の入った風船の受け渡しゲーム)
・水汲みゲーム
 (バケツの中に入った水をスポンジに含ませて
 ゴールにあるバケツの中に移動させるリレー=写真)

などで、運動会というよりは
遊びの延長のようなもの。

確かに、これじゃ練習するほどでもないし、
クラスや個人で競うというものでもない。

運動会と呼ぶのはちょっと大げさかな。

2年生以上の学年は
きっともう少し『競技』らしいことを
やったのかもしれませんが、
長いこと時間をかけて
入場から組体操やリレーの練習をし、
完璧な演技を披露する
日本の運動会とは似ても似つかない。

そういえば、運動会だけでなく、
合唱コンクールや学習発表会などのように
全員が参加、練習し、
完成度の高い演技を披露するというタイプのイベントは
この1年、まったくなかった。

TKはまだ年中組だからなのかもしれないけど、
学校全体を見ても
あまりそのようなイベントの話は聞かない。

私の学校の思い出といえば
そういうイベントに関するものも多く、
それがほとんどないとなるとちょっと寂しい。。。

全員でひとつのことを徹底的にやる、
というカルチャーのないアメリカらしいといえば
そうだけど。。。

そんなことを考えさせられた一日でした。

もうひとつの保護者ボランティアクラス – アート

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私が娘のクラスで音楽を教えることになったことは
前に書いたとおりですが、
実は、図画工作も
保護者のボランティアが教える
大事なアクティビティのひとつ。

カリフォルニアでは、
教育予算の縮小により
多くの学校で音楽や美術の教師を雇用する
予算が削られているのが現状。

そこで、音楽や美術については
低コストの外部プログラムが
大きな役割を果たしています。

娘の学校が導入しているのは
Art in Action という非営利団体によるアートプログラム。

オンラインなどでトレーニングを受けた
ボランティア教師(=一般的には保護者)が
教室で子どもたちを教えるというもの。

毎回、有名画家の作品の紹介から始まり、
その特徴やテクニックについて学んだあと
実際に子どもたちにも
そのテクニックを使った作品を作らせるというのが
ベーシックな流れ。

学年ごとにカスタマイズされた
カリキュラムと材料までがあらかじめ用意され、
素人でも教えられるように
トレーニングプログラムまでが組まれているなんて、
本当によくできてる。

学校側は、カリキュラムのライセンス料と材料費を
クラス単位で支払うだけでよいので、
低コストでアートクラスを提供することができるというわけ。

ボランティアの素人保護者が
学校で授業を受け持つなんて、と
当初は違和感がありましたが、
アメリカでは当たり前。

ボランティアをする親の数や貢献度合いが
教育の質を決める、と言われるのも納得です。

「うちのクラスには、
クラスの先生とママ(音楽担当の私)と
xx君のママ(アート担当)の三人の先生がいるね」
と、娘もママ先生に敬意を払っている様子。

たかが音楽、たかがアート、
勉強には関係ないかもしれませんが、
子どもの頃に豊かな感受性を育てるのは何よりも大事。

その過程に関われていると思うと
やりがいも大きい。

先日はゴッホの『ひまわり』がテーマだったらしく、
娘が描いてきた『びまわり』の絵を見ながら
そう思いました。

今日のSuper Special Person

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娘が興奮して帰ってきました。

「今日は、私がやっとSuper Special Person
になれたんだよ!」

Super Special Personって、すごいネーミング。
それは一体、どんなものなんでしょう?

私:それって何かいいことした人とかが選ばれるの?
娘:違うよ。先生が思いつきで選ぶの。
私:順番とかあるの?
娘:ないよ。いつ選ばれるか分からないんだ。
私:じゃあ、他の人も前に選ばれたの?
娘:そうだよ。みんなはずっと前に選ばれたけど
  私はやっと今日選ばれたの。

人選に深い意味はないみたいだけど
じゃあ、何が特別なんだろう?

私:選ばれたら何をするの?
娘:みんなの前に立って、みんなからの質問に答えるの。
私:どんなこと聞かれるの?
娘:好きな動物とか好きな場所とか。
私:そうやって質問に答えるだけ?
娘:ううん、それを紙に書いて飾ってもらえるの。
私:それはスペシャルだね。。。

どうも、その日は
『本日の主役』的な扱いをしてもらえるってことみたい。

大事そうに持って帰ってきた
その紙を見ると、彼女の好きな物がいっぱい並んでいます。

へえ、これがそんなにうれしいんだね。

しばらく前から
「私はまだSuper Special Personに選ばれてないの。
選ばれてないのはxxちゃんと○○ちゃんと私だけなんだよ」
「先生は私のこと忘れてるのかもしれない」
などと心配そうに言っていましたが、
やっと選ばれた娘は本当にうれしそう。

毎週やっているShow and Tell
(自分の好きな物をみんなの前で見せて
説明するアクティビティ)
とはまた違って、
『選ばれる』ということと
『自分の紹介をしてもらえる』ということに
特別感があるのでしょう。

Super Special Personっていうネーミングも
アメリカらしい大げさな盛り上げ方。

ともかく、年度末を前にまたいい思い出ができたようです。