月別アーカイブ: 7月 2015

ディズニーランド並みに楽しいキッザニアへ

標準

IMG_6890

海の日の三連休は娘と一緒に東京へ行くことに。
6歳の娘でも楽しめそうな場所はないかと
東京在住の妹に尋ねると、キッザニアを勧められた。

大人のする仕事や受けるサービスを
子どもが疑似体験できる職業体験テーマパークということで
首都圏の子どもなら一度は行ったことがあるというぐらい
人気があるらしい。

30度を超える暑さの中、
室内で遊べるというのもありがたい。

事前予約制だったのに、
当日、開館時間の午前9時に着いてみると
入り口の前にはすでに長い列が。

航空会社のチェックインカウンターに見せかけた受付で
ますます期待を膨らませて入場。

人気のあるアクティビティは
入館してからすぐに予約するよう妹に言われていたので
娘がやりたいと言っていたお菓子工場へ行ってみた。

なんと、当日のアクティビティはすべて予約終了。
朝イチに来たのに、もう予約できないってどういうこと?

出鼻をくじかれた気分だったが
これはのんびりとしてはいられないということらしい。

今日の目的といっても過言ではない
『はんこ作り』だけは見逃すことができない。
さっそく、場内マップではんこ屋さんを探し出し、立ち寄った。

「本日最後の回が予約できます」とのこと。
こちらも危なかったが、無事、予約を済ませたあとは
興味はともかく、待ち時間が少なくて体験できるものを
優先的に回ることにした。

スチュワーデスやベーカリー、警察での仕事など
日頃から馴染みのある職業はやっぱり人気が高く
待ち時間が長い。

はんこ作りの予約を午後1時半にしてしまったため、
他のアクティビティの予約を
その前に入れることができないというルールがくせ者だ。
事実上、人気のあるアクティビティを2つ以上体験することは
不可能なようだった。

最初に体験できたのは歯科衛生士。
アクティビティが行われる室内やブースには
大人が同席することはできないので
実際にどんなレクチャーが行われたのかは定かではないが、
薄いグリーンの衛生服を着て、マスクや手袋を付け、
順番に診察台に横たわった患者(実物大の人形)の口の中を
治療用具を手にのぞき込んでいる。
服装だけでなく、その仕草もそれなりに見えるのがおもしろい。

次は、出版社で漫画家体験だ。

実際の漫画の一部が白紙のままの紙が配られ、
その中を自分で好きなように絵やセリフで埋めると
その原稿を印刷し、製本してもらえる。

「自分で本を作った」と、娘はかなりご満悦だ。

昼食のあとは、待ちに待ったはんこ作り。
私が持っている判子や実印を見て、娘も自分の印鑑を欲しがっていた。
今回の日本帰国の際の買い物リストのNo. 1は印鑑だったから
まさにグッドタイミングだ。

自分の名字をひらがなで書き、
それをスキャンしたもので実際のはんこを作ってくれる。
作業そのものは名字を書くことぐらいだが、
これほどうれしい成果物はない。

午後3時の退場時間(午前の部は3時まで)少し前に
やっとはんこを受け取り、娘は大喜び。
それだけでも来た甲斐があるというぐらい喜んでいた。

そのあとは、アクティビティで稼いだお金を銀行に預けて帰ることに。

「どうしたらいいか分からない」と、少しためらい気味だった娘だが
館内のほとんどの子どもが首からぶら下げているあのお財布は
ここでお金を預けないともらえない、と説明すると
意を決して、銀行カウンターに向かっていった。

自分の名前を記入し、手持ちのお金を渡して
口座を作ってもらったのだろう、
本物かと見紛うような名前の入ったキャッシュカードと
それを入れた緑のお財布を無事、もらって出てきた。

子どもたちには、世の中にはいろんな仕事があるのだと
教えられる機会をもつべきだ、と常々思っていたが
キッザニアは、その入口としてじゅうぶんな役割を果たせると思う。
見たり聞いたりするだけでなく、体験できるというのがいい。

子どもが自分でなんでもやらなくてはいけないというのも
うちの娘のような甘えっ子にはいい訓練になる。

待ち時間や予約制限などのルールには少々、辟易としたが、
それはディズニーランドだって同じだし、
娘はディズニーランドに行った時と同じぐらい
楽しそうにしていた。

今回の日本帰国のハイライトはキッザニアだそうだ。

できなかったアクティビティもまだまだたくさんあるし、
また来年以降も来てみようかな。

たいふうとくべつにっか

標準

7月16日、連絡帳の翌日の予定表には
「たいふうのためとくべつにっか」
と書かれていた。

特別日課についての詳細が書かれたプリントも
持たされていた。

翌日には台風11号が日本列島を縦断する見込みで
あちこちで大雨などの警報が出されていたが、
これに対する小学校の対応は見事だった。

・17日の朝6時半の時点で警報が出ていれば臨時休校
・警報が出ていなければ通常通り登校するが
 午前中のみの授業となり給食はなし

給食については、
食材の配達が行われた後、
当日になって休校や下校時間の繰り上げが決まると
食材が無駄になるということで、早々に中止を決めたようだ。

自宅で昼食を用意するようにとの
コメントも忘れずに書かれている。

このあたりのきめ細かさがすごい。

娘は、台風を経験したことはないのだが、
「たいふうのためとくべつにっか」
という言葉がなにか一大事を意味するということは
感じ取ったようで、
「ママ、明日はたいふうのためとくべつにっかだから
ちゃんと先生のお手紙を読んでね」
と何度も念を押していた。

当日の朝。
台風は西日本に上陸したが、
私たちのいる東海エリアも大雨や強風などの警報がオンパレード。
学校は明らかに休校だった。

これまでの緊張がほぐれたのか知恵熱なのか分からないが、
娘はその朝から高熱を出した。
雨風のおさまった午後に病院に連れて行くと
夏風邪と診断された。

翌日からの三連休の後半には
私と二人で東京に遊びに行くことになっている。
天気とともに娘の体調も回復しますように。

さすが日本の小学校。毎日「っ」「ゃゅょ」「てにをは」の猛特訓!

標準

IMG_6825

娘が持って帰ってくるプリントや
毎日の宿題を見ながら
「本当にこの時期に日本の学校に通わせられてよかった」
と心から思っている。

一年生ではちょうどひととおりひらがなの学習が終わり
促音便「っ」や拗音「ゃゅょ」、
それに続いて「てにをは」の練習をはじめたところらしく、
毎日、それらを使った単語や文章の
書き取りの宿題が出ている。

アメリカで通っている日本語クラスのおかげで
なんとかひらがなの読み書きぐらいは
できるようになってはいたが、
このあたりの内容になると
週一のクラスではなかなか身につかないだろうな、
とちょうど心配になっていたところだった。

ひゃくえんだま、
とっきゅうれっしゃ、
おたまじゃくし、
ねこはにゃあにゃあなく、

などお手本を見ながら毎日1ページ、
書き取り帳に書いていくのが宿題。
2ページやっていくとごほうびのシールがもらえるというので
ここのところは毎日2ページ書いている。

これぐらい繰り返せば
このひらがなの第一関門もなんとかクリアできそうだ。

助かったのはひらがなだけではない。
足し算、引き算もそう。

表にひとケタの足し算、引き算の式、
裏にその答えを書いた単語帳を音読する宿題が毎日出る。
しかも、全部を読み上げるのにかかった時間を記録しなくてはならない。

おかげで、ここ数日は
いちいち両手を使って計算しなくても
答えが反射的に出てくるようになってきた。
しかも日本語で。

日本人は数字に強いといわれるが、
その秘密はこのドリルにあるのかもしれないと
妙に納得した。

それにしても、ひらかなのやっかいなルール、
算数の基本中の基本を
ここでこの時期に猛特訓してもらえたことは
この上なくラッキーだった。

来年以降は、漢字も覚えなくてはいけないし
クラスメートについていくのも大変かもしれないが、
日本語学校や私が家でサポートするだけでは身につかない
何かをひとつずつでも確実に覚えていってくれればじゅうぶんだ。

計算カードを読み上げる娘を見ながら
体験入学の手ごたえを実感していた。

「ママ、学校は楽しいけど迷子になるのが怖いよ」

標準

娘が夏休みの間、通っている小学校は
私の実家から徒歩2分。
真っ直ぐ一直線だから迷いようもないし、
2~3日送り迎えをしたら
ほかの子のように自分一人で
登下校をしてくれるようになるとばかり思っていた。

それが。。。

娘は毎晩のように
「明日も学校までついてきてくれる?」
と、心配そうに聞く。

なぜかというと
学校の中で迷子になるという事件があったからだ。
それも1度だけではない。

校舎は、中庭を囲んでカタカナの”ロ”の字のような
形をした建物で、そのこちら側と向こう側に
下駄箱がずらりと並んでいる。

父が娘を送っていったある朝、
校門前で父と別れた娘は反対側の下駄箱に行ってしまい、
自分の靴がないと血相を変えて父のところに半泣きで戻ってきたという。

雨風の強かったある日は、
複数ある校門への出口のうちいくつかが閉鎖され
いつもとは違う出口から下校させられ、
私の待つ校門までたどりつけずに泣いていたらしい。

そんなことが最初の数日の間に続けて起こってしまったため
娘はすっかり自信をなくしてしまったようだ。

校門までではなく、下駄箱のあるところまで
ついてきてほしいと毎朝せがまれる。

なんでそんな簡単なこと、と
半分信じられないような気もするが、
アメリカでは自分一人で歩かされるなんてことが
まったくないことを考えるとうなずける気もする。

ふだんは、学校までは必ず私か車で送り迎え。
学校まで車で15分、と到底歩ける距離ではないということもあるが
保護者または事前に登録のある人物が
登校時には担任に引き渡し、
下校時には迎えに来ることが学校のルールにもなっている。

甘やかしているわけではなく、
誘拐や行方不明などの発生を防ぐためという側面が大きい。

登下校だけでなく、お友達とのプレイデートやおつかいだって
子ども単独ででかけることはあり得ない。

だから、うちの娘も
「なんでいつもみたいに先生のところまで連れて行ってくれないの?」
という歯がゆい気持ちなのだろう。

朝、校門近くでお友達を見かけて
「一緒に行こう!」
と言われたりすると、とたんに元気になり
私のことを振り向きもせず走って行ってしまう娘を見ていると
こちらもほっとするが、
登下校がこんなにも彼女にとってストレスになるとは思ってもみなかった。

新一年生に進学した子どもを持つ保護者たちも
きっと2~3か月前にこれに似た経験をしたに違いない。
少し遅れて今、私はまさにその気分を味わっている。

体験入学二日目に学校から呼び出し!

標準

娘が、実家近くの小学校に通い始めて2日目。
朝、娘を送って家でほっとする間もなく
8時15分ごろ、学校からの電話。

「朝の自由時間にxxさんが転んでひざにケガをしてしまいました。
砂利の上だったので傷が深く、病院に行った方がよいかもしれないので
とにかく保健室までいらしてほしいのですが」。

呼び出すぐらいだからけっこうひどいのかな、と
少し心配しながらさっき戻った道をまた学校へ。

保健室へ行くと、さっきまで泣いていたのだろう、
頬に涙の跡が残る娘ともう一人の男の子が
赤白帽をかぶったまま並んでベンチに座っている。
電話をくださった教頭先生もいる。

保険の先生:傷は大きくはないのですが、ご覧のように少し深いので
場合によっては縫う必要があるかもしれません。
整形外科に連れて行っていただいた方がよいと思うのですが。

私:でも、血も止まってるみたいですけど、
このぐらいで病院に行くものなんですか?

保険の先生:んー、その辺は何とも言えませんが
女の子ですし傷口が残るのもかわいそうですから。

私:じゃあ、学校が終わってから放課後に連れて行きます。

保険の先生:いや、処置は早い方がいいです。

私:でも、午前中は車がないので、どうせ連れていけないんです。
(こんな時に限って、父が車でゴルフに出かけている)

教頭:では、養護教員が利用するタクシー券をお出ししますから
それを使ってください。

保護者に連絡がつかない、保護者が病院に同行できないなどの場合に
養護教員が生徒を病院に連れていくことがあるらしく、
そのような際にはタクシー券の使用が認められているらしい。

時代が変わったなあ。

タクシー券を出してまで医者に連れて行けと言われると
それ以上、断る理由はなかった。
整形外科まではワンメーターだったが、無料でタクシーに乗せてもらった。

幸い、診察の結果、傷はそれほど深くなく、
部分麻酔を利用しての傷口の洗浄だけで済んだ。

帰りのタクシー券ももらっていたのだが
歩いて帰れる距離だと分かったので
娘と散歩がてら歩いて小学校へ戻った。

結果、大事には至らなかったのだが、
学校側はなぜこんなに大げさな対応をしたのだろう?
昔なら赤チンやオロナインを塗ってすぐ教室に返されただろう。

短期で体験入学に来ている素性のわからない親子だから?
モンスターペアレント対策?

「大事な娘にケガをさせた」と怒鳴り込んできたり
教育委員会に訴えたりされたら大変、ということなのだろう。

「最近は、教師はサービス業になっちゃったから大変だよ」
と、友人からも聞いたことがある。

日本の学校の現実を垣間見たような気がした。

まあ、大事にしてもらっているのだから文句はないのだが、
逆に、責任を問われるのではないかと
学校や担任を冷や冷やさせてしまったようで
少し申し訳なく思った出来事だった。