海の日の三連休は娘と一緒に東京へ行くことに。
6歳の娘でも楽しめそうな場所はないかと
東京在住の妹に尋ねると、キッザニアを勧められた。
大人のする仕事や受けるサービスを
子どもが疑似体験できる職業体験テーマパークということで
首都圏の子どもなら一度は行ったことがあるというぐらい
人気があるらしい。
30度を超える暑さの中、
室内で遊べるというのもありがたい。
事前予約制だったのに、
当日、開館時間の午前9時に着いてみると
入り口の前にはすでに長い列が。
航空会社のチェックインカウンターに見せかけた受付で
ますます期待を膨らませて入場。
人気のあるアクティビティは
入館してからすぐに予約するよう妹に言われていたので
娘がやりたいと言っていたお菓子工場へ行ってみた。
なんと、当日のアクティビティはすべて予約終了。
朝イチに来たのに、もう予約できないってどういうこと?
出鼻をくじかれた気分だったが
これはのんびりとしてはいられないということらしい。
今日の目的といっても過言ではない
『はんこ作り』だけは見逃すことができない。
さっそく、場内マップではんこ屋さんを探し出し、立ち寄った。
「本日最後の回が予約できます」とのこと。
こちらも危なかったが、無事、予約を済ませたあとは
興味はともかく、待ち時間が少なくて体験できるものを
優先的に回ることにした。
スチュワーデスやベーカリー、警察での仕事など
日頃から馴染みのある職業はやっぱり人気が高く
待ち時間が長い。
はんこ作りの予約を午後1時半にしてしまったため、
他のアクティビティの予約を
その前に入れることができないというルールがくせ者だ。
事実上、人気のあるアクティビティを2つ以上体験することは
不可能なようだった。
最初に体験できたのは歯科衛生士。
アクティビティが行われる室内やブースには
大人が同席することはできないので
実際にどんなレクチャーが行われたのかは定かではないが、
薄いグリーンの衛生服を着て、マスクや手袋を付け、
順番に診察台に横たわった患者(実物大の人形)の口の中を
治療用具を手にのぞき込んでいる。
服装だけでなく、その仕草もそれなりに見えるのがおもしろい。
次は、出版社で漫画家体験だ。
実際の漫画の一部が白紙のままの紙が配られ、
その中を自分で好きなように絵やセリフで埋めると
その原稿を印刷し、製本してもらえる。
「自分で本を作った」と、娘はかなりご満悦だ。
昼食のあとは、待ちに待ったはんこ作り。
私が持っている判子や実印を見て、娘も自分の印鑑を欲しがっていた。
今回の日本帰国の際の買い物リストのNo. 1は印鑑だったから
まさにグッドタイミングだ。
自分の名字をひらがなで書き、
それをスキャンしたもので実際のはんこを作ってくれる。
作業そのものは名字を書くことぐらいだが、
これほどうれしい成果物はない。
午後3時の退場時間(午前の部は3時まで)少し前に
やっとはんこを受け取り、娘は大喜び。
それだけでも来た甲斐があるというぐらい喜んでいた。
そのあとは、アクティビティで稼いだお金を銀行に預けて帰ることに。
「どうしたらいいか分からない」と、少しためらい気味だった娘だが
館内のほとんどの子どもが首からぶら下げているあのお財布は
ここでお金を預けないともらえない、と説明すると
意を決して、銀行カウンターに向かっていった。
自分の名前を記入し、手持ちのお金を渡して
口座を作ってもらったのだろう、
本物かと見紛うような名前の入ったキャッシュカードと
それを入れた緑のお財布を無事、もらって出てきた。
子どもたちには、世の中にはいろんな仕事があるのだと
教えられる機会をもつべきだ、と常々思っていたが
キッザニアは、その入口としてじゅうぶんな役割を果たせると思う。
見たり聞いたりするだけでなく、体験できるというのがいい。
子どもが自分でなんでもやらなくてはいけないというのも
うちの娘のような甘えっ子にはいい訓練になる。
待ち時間や予約制限などのルールには少々、辟易としたが、
それはディズニーランドだって同じだし、
娘はディズニーランドに行った時と同じぐらい
楽しそうにしていた。
今回の日本帰国のハイライトはキッザニアだそうだ。
できなかったアクティビティもまだまだたくさんあるし、
また来年以降も来てみようかな。