カテゴリー別アーカイブ: 家族旅行

NYC母娘二人旅(3)-Broadway & Statue of Liberty

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3日目)ブロードウェイ・ミュージカル
今日は、NYC旅行のメインイベントでもある
ミュージカル”Aladdin” を観に行く日だ。

1年生の時から毎年、
放課後のスクール・アクティビティの
ミュージカルに参加している娘だが、
その指導をするディレクターはいつも
子どもたちにこう言って聞かせている。

“We strive for almost Broadway quality!”
(ブロードウェイばりのクオリティを目指そう!)

そして彼女の娘は、
現役でブロードウェイのミュージカルに出演中という。

そんなわけで、ブロードウェイ・ミュージカルは
娘にとって特別だが身近な気もする存在なのだ。

グラミー賞をとった”Hamilton” か、
話題になっている”Lion King” か、と何を観るか迷ったが、
馴染みのあるものがいい、と
娘が去年出演した”Aladdin” に決めた。

そのキラキラの派手な衣装や
歌や踊りの完成度にももちろん惚れ惚れしたが、
観客を巻き込むアドリブやトークの軽快さは
ライブでならではの高揚感をもたらしてくれる。

映画やトークショーなどでは特に
文化的背景やスラングなどを100%理解できず
観客と同時に笑えないこともまだまだ多い私だが、
今回は、娘がさんざん家で練習していた演目だということもあり
音楽からストーリーまでほぼ完璧に頭に入っていたので、
そのエンターテイメント性をリラックスして楽しむことができたのもよかった。

娘も、小さな声で一緒に歌ったり
「私がやった役は、あの赤い衣装の女の子だよ」
「この場面は、私たちのにはなかったね」
などと言いながら
食い入るように舞台を見ていた。

そんな娘を見ながら、アメリカでは
ミュージカル俳優になりたいという夢が
スポーツ選手や歌手、宇宙飛行士などと同じぐらい
ポピュラーなのもうなずける気がした。

4日目)自由の女神
自由の女神を訪れるのは
娘にとっても私にとっても初めてだ。
NYCは何度か訪れたことがあるが
なぜか機会がなかった。

2001年のテロ以降、クラウン(女神の冠の部分)への
アクセスは禁止されていたが、
2009年に一般公開が再開された。

ただ、クラウンアクセスのできる人数には限りがあり、
事前に予約をしておく必要がある。
予約は公式サイトでしかできないのだが、
見てみるとチケットはなんと7月ごろまで売り切れ。

クラウンまで登って
トーチを近くから見てみたい、と楽しみにしていた娘(と私)だったが
博物館のある女神の足元の台座までの入場で
我慢してもらうことになった。

自由の女神についても
学校で少し勉強したことがあるらしく、
女神がフランスから贈られたことや
“The New Colossus” という女神にまつわる詩についても
娘はちゃんと知っていた。

1800年代後半に進められた『自由の女神建築プロジェクト』は
長期間にわたる困難なものだったようで、
その詳細を博物館で知り、女神への敬意が大いに増した。

フランスで100人以上ものアーティストが加わって
女神のパーツを分担して作り、
5年後に組み立てが完成した女神はいったんパリで展示されたこと。

その後、再度、パーツに分解されアメリカに船で送られたこと。

アメリカでの組み立ては主に移民によって行われたこと。

かなりの重さの女神を支える内部の骨組みについては
あのエッフェル(エッフェル塔を作った建築家)が指揮をとったこと。

様々な理由から、女神の建築に関してのアメリカでの世論はネガティブで、
資金調達に苦労したこと。

自由の女神はそんな歴史をくぐり抜けてこその
アメリカのシンボルなのだ。

誰もが訪れるNYCの観光名所めぐりが中心だったが、
娘のおかげで一つ一つの魅力やその背景を
より深く知ることができたような気がする。

娘も、アウトドアだけでなく
文化や歴史を堪能する旅行も一緒にできる歳になったのだな、
と少し感慨深い想いで1週間の旅を終えた。

NYC母娘二人旅(2) – MET & WTC

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1日目)メトロポリタン・ミュージアム
モダンアートにあまり造詣の深くない私は
MOMA ではなくメトロポリタン(MET)美術館に
娘を連れて行くことにした。

娘が飽きてしまわないよう、
まずは彼女でも親しみのある画家の作品がある
フロアを目指す。

特にゴッホについては、その生涯や
代表的な作品についても学校で教わっていたので
娘も熱心に見ていた。
ギフトショップでは
ゴッホの作品がまとめて塗り絵になったものが売られていたので
それを購入。

それを見た妹が
「そんなにゴッホが好きなら、帰ったら
Loving Vincent(ゴッホの最後の手紙)の映画を見ようよ」
と言うので、その夜は家でゆっくりNetflix で映画鑑賞をすることに。

Loving Vincent は、久々に心に残る映画だった。
彼の絵画をアニメーション仕立てにしたもので
『どうしてゴッホは死んだのか』を探るストーリー。
結局、自殺だったのか他殺だったのか分からずじまいだったが、
原色が中心の明るい色の絵画とは裏腹に
ストーリーは悲しいものだった。

絵の教育を受けたこともなく
本格的に描き始めたのは28歳頃であったこと、
37歳で亡くなるまでに描いた2100枚のうち
存命中に売れた絵はたった1枚だったことなど、
不幸な画家とは知っていたが
天才と呼ばれるゴッホの人生について
改めてしみじみと考えてしまった。

将来はアーチストになりたいという娘に
こんな夢も希望もない映画を見せてよかったのだろうかと
思ってしまうぐらいだったが、
娘はその後、ごそごそとゴッホの塗り絵ブックを出してきて
夢中で色を塗っていた。

2日目)ワールド・トレード・センター
2001年の9・11同時多発テロ事件の跡地にできた
新生ワールド・トレード・センターを訪れた。

小さな子どもを持つアメリカの親たちや学校などは、
精神的な影響を考えて
9・11同時多発テロ事件をはじめ
昨今立て続けに起こっている銃乱射事件などについては
口にしないのが暗黙の了解だ。
ダンナにも、出かける前に
娘の前では9・11事件について触れないよう
固く口止めされていた。

なので、悲惨な写真や事故現場から見つかった遺品などの展示がある
9・11メモリアル・ミュージアムへの入場はあきらめ、
メモリアル・パークの散策だけにとどめた。

あとかたもなくなったWTCの2つのビルの基礎のあった場所が
そのままメモリアル・プール(噴水)に生まれ変わり、
その壁には被害者の名前が延々と刻まれている(写真)。

娘は、ビルの工事に関わった人たちの名前とでも思ったのか
「なんでお花が置いてあるの?」
と明るく聞いてきたが、
「噴水にコインを投げ込むのとおんなじだよ」
と答えると、とりあえず納得したようだった。
なんとかうまくかわせたようだ。。。

ミュージアムに入場すれば違ったのかもしれないが、
訪れてみた感想は
『クールでモダンな新しいエンターテイメント・エリア』だ。

WTCの駅ビルは、高級ブランドや流行りのショップが入った
にぎやかなショッピングモールに生まれ変わり、
その西側にもハドソン川に沿って
きらびやかなオフィス&レジデンス&ショッピング・コンプレックスが
優雅に構えている。

クリーンでモダンに再生したメモリアル・パークを歩きながら
あの惨事をもモノともしないアメリカの強さを見た思いがした。

春休みのNYC母娘二人旅(1)

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今年は(毎年、スケジュールが微妙に変わる)
2週間の春休みがある。
どこにも行かないにはちょっと長いが
転職したばかりのダンナは休暇が取れそうもない。

そこでふと思いついたのが
私の妹が住んでいるニューヨークだ。

小さい子供を連れてのニューヨークはなかなか敷居が高く、
数年前、ダンナの家族を東海岸に尋ねた際に
2日間ほど立ち寄ったのが最後だが、
娘ももう9才、都会旅行もそろそろ楽しめる頃だ。

聞いてみると「ブロードウェイのミュージカルが見たい!」
と飛び上がらんばかりに喜んでいる。

妹のスケジュールを聞いてみると
「3月末で仕事のピークが終わるから
4月に入ってからなら有給取って付き合うよ」との返事。

さっそく、思い立ったが吉日、と
4月4日からのニューヨーク母娘二人旅行を
手配することにした。

航空券サーチをしていて驚いたのは、
どの航空会社も国内線のエコノミークラスに
2つの異なる料金体系があることだ。

ベーシック・エコノミー&エコノミー(デルタ)、
ベーシック・エコノミー&スタンダード・エコノミー(ユナイテッド)など
名称もそれぞれ微妙に異なるが、
機内への荷物の持ち込みが有料
(オーバーヘッドの荷物棚の使用不可)、
事前に座席予約ができないなどの制限を設ける代わりに
通常のエコノミーよりも料金がお手頃というものだ。

国内線のエコノミークラスでは
食事やアルコールが有料となって久しいが、
いつの間にか映画やゲームを楽しむためのヘッドセットも
別料金になった。

その上、機内持ち込みの荷物や座席予約まで
『有料サービス』扱いになるとは、
その”nickel and dime”(追加サービスなどで小銭をむしり取ること)
加減もはなはだしいというものだ。

その中で唯一、ベーシック・エコノミーでも
手荷物の持ち込みが無料だったのがデルタ。
最悪、娘と離れ離れに座ることになるかもしれないが
チェックインゲートで交渉することを覚悟して
デルタでチケットを購入した。

出発前日、オンライン・チェクインの際に座席を見ると
交渉するまでもなく娘と私の座席は隣同士になっていた。
航空会社の”nickel and dime”作戦に惑わされなかった
自分の一か八かの判断力に小さな満足感。

何だかいい旅になりそうだ。

(続く)

フェイクニュースに養子縁組! – 3年ぶりのLAの友人たちの近況

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12月22日から1月8日まで
2週間ちょっとの冬休み。
どこも行かないのにはちょっと長い。
久しぶりにLAにでも行ってみようということになった。

娘の6歳の誕生日に
ディズニーランドに訪れた際に立ち寄って以来、
3年ぶりだ。

結婚する前から娘が2歳になるまで住んでいたこともあり
友だちもそれなりにいて、
今回は3家族と旧交を温めることができた。

私とダンナとビジネススクール同期のMr.Kは、
LAに行くと声をかけると
『ちょうどよかった。二人目の子どもを紹介したかったんだ』
と即レスが来た。

彼の5歳になる長男L君は養子。
2歳の時に韓国からやってきた。

Mr.K自身が韓国系アメリカ人で養子として育ったことは知っていたから
L君の養子縁組(adoption)自体はそれほど驚くことでもないのだが、
よくある中国やアフリカではなく
韓国からの養子というのには『珍しいな』と思ったことを覚えている。

L君の時には交渉が完結するまでに1年半以上もかかったと言うから
二人目となると正直、びっくりした。
相当なコミットメントだ。

「前回は、彼の健康上の理由とかで時間がかかったけど
今回はスムーズにいって半年ぐらいですんだのよ」
と、同じく韓国系アメリカ人の奥さん。

「で、いつこっちに来たの?」
「3週間前かな」。

え!

Jちゃんというその女の子は一歳半。
人見知りをしない明るい子で、
3週間前に家族になったとは思えないぐらい
友人夫婦にもなついているようだった。

前に会った時には少し気弱な感じだったお兄ちゃんのL君も
今回はうちの娘ともすぐに仲良くなり、一緒に走り回っている。

家族の絆を深めるために
奥さんは仕事を一時的にパートタイムにしてもらっているという。

そんな制度があるぐらい
養子縁組というのはアメリカではよくある話だ。
娘のクラスにも中国からの養子の女の子が一人いるし、
担任の先生も養子が二人いると言っていた。

そんな話を聞くたびに、
実子じゃなくても家族の絆を深めることってできるんだな、と思ってしまうのだが、
Mr.K夫妻とその子どもたちを見ていると
あらためてそれを実感する。

一方で、LA らしいともいえる
フェイクニュース騒ぎに巻き込まれた友人もいた。
同じく同期のMr.M の奥さんから聞かされた話だ。

娘さんのLちゃんの通う小学校には
映画やエンターテイメント系の仕事をしている保護者がたくさんいるらしい。

秋に転校生がやって来たのだが、
その女の子、数週間もしないうちに
新しい学校でいじめられているとママにうったえた。

そのママはなんと、Lady Gaga のヘア・スタイリストをしているらしく
その話はすぐに彼女に伝わった。

いじめ撲滅運動にも熱心なLady Gaga は
ここぞとばかりに自身のフェイスブック(を含むいくつかのソーシャルメディア)に
こんなコメントを掲載。

『xx(実名)小学校のみなさん、
私の友達xx(実名)の娘のxx(実名)ちゃんが
いじめられていると聞き、とても悲しく思っています』と。

5千万人以上のフォロワーがいるLady Gaga だから
そのニュースはあっという間に広まった。

TV局のレポーターたちが学校に殺到、
保護者たちにインタビューを求めたり、
校長先生が教育委員会に呼ばれ
事情を説明させられるなどしたらしい。

しかし。。。

よくよく学校側が事情を調査をしてみると
いじめられていたはずの転校生こそが中心となって少人数のグループを形成、
グループ外の生徒との対立を招くような言動を助長していたことが分かった。

すぐにフェイスブックの記事も取り下げられたが、
いじめをしていたと非難された女子がストレスで登校できなくなるなど
学校や生徒たちは大きなダメージを受けたという。

真実を確かめもせずに、しかも実名入りでメディア投稿するなんて
セレブとしての意識が低すぎ。
これも立派なフェイクニュースの一つだ。

投稿する側も、読む側も、
情報の真偽やインパクトを見極められないと
簡単に騒動に巻き込まれてしまうことを
実感させられるストーリーだった。

こんなたわいもない話をしながら
ほとんど娘の記憶には残っていない懐かしい場所を訪れたり、
Mr.M のお宅でおせち料理をご馳走になったり、
普通の週末と錯覚しそうになるぐらいリラックスした3日間。

勢いで決めた旅行だったが、行ってよかった!

祝!ユニバーサルスタジオ・ジャパン初体験

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6月30日、山梨旅行から戻った翌日、
7時の始発新幹線に乗り、
娘と私は大阪に向かった。

雨模様の金曜日で、経験者の友人からは
「行くのをやめる人もいるから
絶好のユニバーサルスタジオ日和だよ」
と言われたが、雨の中、アトラクションごとに
1時間以上も並ぶことになるのかと思うと
やっぱりちょっと気が重かった。

10時半ごろ、ユニバーサルスタジオ駅に到着。
ユニバーサルスタジオのショッピングアーケードに
直結していてとても便利だ。

お店には目もくれず入園、
中に入ったら一目散に
ハリポッターエリアに入場するための整理券を
ゲットしに向かった。
これも友人からのアドバイスだ。

整理券の発券場所を尋ねると
「今日は自由入場なので整理券はいりません」と言う。

さすが雨の平日。いいこともありそうだ。
確かに、それなりに人はいるが
混雑で歩くのもままならない、というほどではない。

それでも一番人気の Harry Potter and the Forbidden Journey は90分待ち。

待っている間に、これも友達に言われたように
持ってきたパンやおにぎりで簡単なランチを済ませてしまった。
レストランに入るのにも長い列ができるらしいが、
正味半日しかないのに、食事にまで並んでいる余裕はない。

列に並んでいて気づいたのだが、
あちこちから中国語や韓国語が聞こえてくる。

ちょっと見た目にはわからないが、
観光客の多くは近隣アジア諸国からの人々で
日本人比率はかなり低い。

10代後半から20代の若者のグループや
小さい子連れのファミリーなどさまざまだが、
先日の忍者村に続き、
外国人観光客の増加の勢いを実感した。

やっと建物の中に案内されると
まずカメラなどの手荷物をすべてロッカーに入れさせられる。
単に写真撮影のコントロールを厳しくしているだけかと思いきや、、、。

3Dを駆使したこのライドはすごい迫力だった。
ジェットコースターではないが
ライドは上下左右に激しく揺れ、
建物や木に衝突しそうになったり
湖に墜落しそうになったり
怪物たちに襲われそうになったり、
それはもう息つく暇もないほどだ。

私も我を忘れて大声で叫びっぱなしだった。

「すごかったね、ハリーポッターと一緒に
戦ってるみたいだったね」
と私が興奮気味に言うと、娘は
「あんなに怖いなんて知らなかった。
私はずっと目をつぶってた」
と半泣き。

ジェットコースター系と
怖いキャラクターが出てくるものには
もう絶対乗らないと言い張る娘に
「ここまできてそれはないでしょ。。。」
と、かなりがっかりする私。

ミニオン・ハチャメチャライドで少し気を取り直して、
何とかアドベンチャー・オブ・スパーダーマンや
スペース・ファンタジーなどには乗ってくれたが
ジュラシックパークやターミネーターのライドは
あきらめるしかなかった。

子どものために来たとはいえ
やっぱり個人的には後ろ髪を引かれる思いだ。

幸い、昼過ぎには雨も上がったので
ジョーズのボートライドを楽しんだ。

右や左から大口を開けたジョーズが飛び出してきたり
船長が撃った鉄砲玉が石油タンクを撃ち抜いて爆発したり
仕掛けはたくさんあるが、
3Dライドやジェットコースター系の
心拍数が上がりそうな乗り物がほとんどの中、
リラックスして座っていられる数少ないアトラクションだ。

朝の雨が嘘のように空は晴れ上がり、気温も急上昇。
その日から始まったウオーター・サプライズ・パレードでは
キャストやファンがここぞとばかりに水を掛け合い
気持ち良さそうだった。

ハリーポッター以外は、待ち時間が1時間以内のものが多かったので、
夕方までには(娘の基準で)乗れるものにはすべて乗り、
暑さも加わって6時ごろにはもうクタクタ。

7時のバスでユニバーサルスタジオを後にした。

その夜は、同じくアメリカから神戸に一時帰国中の
友達ママの実家に泊めてもらい、
翌日も共に過ごした。

こうして帰国直後の一週間は強行スケジュールだったが
家族や友達と密度の濃い時間を過ごし、
よい思い出がもうたくさんできた。

翌週からは娘の小学校体験入学が始まる。
2年ぶりのプチ留学だが、この勢いで
楽しんでくれることを願うばかりだ。