秋晴れの日曜日。
娘が毎週土曜日に通う
日本語学校の運動会が行われた。
去年まではクラスに生徒が4ー5人という
小さな日本語クラスに通っていたが
今年から全校生徒150名という
かなり規模の大きな学校に通うことにした。
幼稚園から高校生まで
息の長い日本語学習ができるのと
運動会や書道、華道など
日本語以外に日本文化を学べる
イベントがたくさん用意されているのが魅力だった
(もちろん、自宅から車で5分というロケーションも決め手のひとつだったが)。
運動会というと血が騒ぐ私としては
市内の大きな公園の一部を借り切って行われる
この運動会をけっこう楽しみにしていた。
娘はというと
まだそれらしい経験をしたことがないこともあり、
「運動会って何をするの?」
と不思議顔。
「みんなでピクニックをして
走ったりかごに球を投げ入れたりするのよ」
と説明しておいた。
こちらではよくあるスタイルの
ポットラック(potluck=持ち寄りパーティ)形式で
一人一品、何かを持参することになっている。
この日ばかりは、とママが腕をふるって
重箱にお弁当を詰めていくスタイルではないが
日本人のママはそれなりに気合いを入れるはず。
、、、が実際、並んでいる食事を見ると
明らかにケータリングの焼きそばや
冷凍の餃子などもたくさんあり、
「日本人ママでない家庭や、日系2世以上の家庭も多そうだな」
と、失礼ながら思ってしまった。
(これって間違った思い込みだろうか?)
これまでの日本語クラスでは
1st generation(初めてアメリカに永住した世代)の
ママばかりだったが、
実際、ここでは生徒の家庭環境もいろいろのようだ。
でも、運動会そのものはかなり伝統的な日本式。
校長先生のあいさつに始まり、
PTA会長、理事長のあいさつ、
賞品などを提供してくれたスポンサーの紹介、
校歌斉唱(校歌があること自体がすごい!)、
選手宣誓、しかもどれも日英2カ国語で、と
(その上、ラジオ体操まで)
競技が始まるまでが長かった。
うちのダンナには新鮮なことも多かったようで
「え、またあいさつ?」
「校歌まであるの?
アメリカでは校歌なんてせいぜい私立の学校か
大学ぐらいだよ」
と、少しウンザリ気味。
確かに、日本人はセレモニー好きかも。
始業式、終業式、月曜日の朝礼なんて
こちらの学校にはないし、
イベントでも
司会者からせいぜいルールの説明か
スポンサーの紹介があるぐらい。
選手宣誓にいたっては
「あの右手の上げ方はまずいでしょ。
ヒトラーの宣誓みたいじゃん」。
そんなの考えたことなかったけど
やっぱりところ違えば、、、だ。
とはいえ、競技が始まると
みんな夢中になって楽しんでいた。
年齢別の二人三脚、徒競走、
紅白チーム対抗の玉入れ、綱引きなど
おなじみの競技ばかり。
多くの競技には保護者も参加し、
徒競走では転倒するお父さんも続出。
うちのダンナも最後には
「楽しかったね」と言っていた。
終わったあとは
(ずーっと)昔の運動会のときと同じ
爽快感でいっぱいだった。
娘にもこの感じが伝わったかな。