月別アーカイブ: 3月 2015

Science Fair(自由研究発表会)で感じた親へのプレッシャー

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今週はScience Fair(=自由研究発表会)があった。
PTAからのニュースレターなどで
数ヶ月前から参加者を募っていたが
イマイチ、何年生が対象で何をすればよいのか不明、
娘はまだ1年生に上がる前ということもあり
サラッと流していた。

すると、娘が
「xxちゃんたちと一緒にScience Fairに行きたい」
というので、後学のために(?)
行ってみることにした。

会場の講堂には
所狭しと各自の研究発表のボードが
並べられている。

同じ体裁の段ボールのパネルに
– Title(研究テーマ・実験内容)
– Hypothesis(仮説)
– Result(実験結果)
– Conclusion(結果から導き出される結論)
と、これも同じフォーマットで
研究内容がまとめられている。

なるほどね。

テーマを決めて家で実験・調査をし、
それを決まった体裁にまとめてくればいいらしい。

『色の異なる水の蒸発速度の観測』
『塩分の濃度の異なる氷の解け方の速さの違い』
『さまざまな物質の電導性の実験』
など、テーマは物理から生物までさまざまなものがあったが、
学年ごとに似た実験内容がいくつか見られたのは
授業内容や教師からのアドバイスによるものだろう。

私などは、必須の夏休みの自由研究でも
なるべくやりたくないと思っていた方だから、
自由参加で全校生徒約600人ほどのうち
100名ほどの参加があったということ自体に驚いた。

娘の学年、Kindergarten からの参加は
1人しかいなかったのを確認してほっと一安心。

プレゼンがあるわけでもなく実験内容が展示されているだけなので
全部をくまなく見て回るのは無理だろうが、
会場の入り口でクイズの紙を渡され
それに答えるとキーホルダーや鉛筆などの賞品がもらえるというので
子どもたちもけっこう熱心に見て回っていた。

『何色の水の蒸発が一番早かったか?』
『塩分が一番濃い氷の氷解の速さは?』
などの答えを見つけるために、
私たちも娘やその友達に
展示ブースの端から端まで連れ回された。

また、ゲストとして
3m以上もありそうなヘビや
小型のワニたちも登場し、
触ったり首に巻こうとする子どもたちでにぎわっていた(写真)。

研究発表をしていない低学年の子どもたちでも
それなりに楽しめるように考えられている。

夏休みや春休みなどの長期休暇には
アメリカの学校では宿題を出さないのが普通のようだが、
その代わりにこういったプロジェクトが
学期中に行われることも多いので
それはそれで大変だ。

学年が上がるほど
親がかりの宿題が多いと言われるのは
このためだろう。

強制ではないイベントも多いので
参加をしなくてもよいのだが
やっぱり、これらをやるかやらないかで
子どもたちの姿勢や学校の中でのポジションが決まってくるのだろう。

自由な環境の中での親としての責任を
また改めて認識させられたイベントだった。

やってられない!アメリカの医療システム

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昨日の午後、娘のアフタースクールから電話があった。

週末からちょっと熱っぽかったから
ついにダウンしたか、と思いながら応答すると
やっぱりそうだった。

昔から、風邪をひくと
時々耳に炎症をおこすのだが
家に着くなり痛がって泣き始めた。

あー、もう5時。
この時間、うちの医者はもう見てくれないだろうな、と思いながら
ウェブサイトを見ると
『8時まで営業時間を延長』とある。

電話をしてみても誰も出ないので
一か八かで病院まで行ってみた。

8時まで営業のはずが
電気も消え、人影も見えない。

うろうろしたりもう一度電話をしてみたが
らちがあかないのですごすごと帰宅。

もう一度、サイトを見ると
『5時までに予約をされた方のみ8時まで対応』
と書かれていた。

そう。
アメリカでは、基本、医者は予約制。
ちょっと熱が出たのでふらっと立ち寄る、というわけにはいかない。

病気になったらまず電話して
空いている時間に予約を入れてもらうというのが鉄則だが、
予約でいっぱいだったり、遅い時間だったりすると
当日中には見てらえないこともしばしば。

これにはいつもイライラさせられる。
子供には急な発熱や夜の病状の変化はつきもの。

そもそも、新患だと予約すら入れてもらえないこともあるので
自分のかかりつけの医者(Primary care provider)のみが頼りなのだが
それが9〜5時の営業じゃあ、こころもとない。

じゃあ、本当に緊急の時はどうするかって?

テレビドラマにもなっている24時間営業の
ER(緊急救命室)に行くしかない。

もちろん、そこには命に関わるような緊急の患者さんも
たくさん運び込まれるわけで、
発熱なんて程度の子どもだと
結局そこでも何時間も待たされることになる。

それに、ERに行くと診察料金はバカ高い。
最低でも$200近くはかかると言われたことがある。

これが悪名高いアメリカの医療システムなのだ。

しかも、かかりつけの医者だって
自由に選べるわけではない。

加入している健康保険の種類によって
かかれるお医者さんの選択肢や負担料金が異なるのだ。

転職や失業のたびに医療保険が変わることになるが、
そのたびにその保険でカバーされる医者のリストを確認する必要がある。
かかりつけの医者を変えざるを得ないこともある。

お察しのとおり、高額の保険に入れば
見てもらえるお医者さんの選択肢も広いし、
診療ごとの出費もおさえられる。
(それでも日本とは比べものにならないが)

徹底した資本主義がここにも根付いている。

今日の朝イチに電話をしたら
なんとすぐに見てもらえるという信じがたい返事。

風邪からくる耳の炎症にはもう慣れっこだから
あせってERに行って$200払うなんてことにはならなかったが、
「なんでこの国はこうなんだ」と
久々に異国のシステムへの苛立ちを感じた瞬間だった。

あなどれないSt. Patrick’s Day

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3月17日はSt. Patrick’s Day。
1500年以上前に亡くなった
アイルランドの聖パトリックを偲ぶ日である。

アイルランド系の子孫が多いアメリカでも
もちろん毎年盛大に祝われるのだが、
(参照:St. Patrick’s Day Celebration!
現在ではアイルランドの国旗に使われている
緑色の洋服を身につけたり(写真)、
アイルランドの名物ビールを飲んだり、
アイルランド民話に出てくる妖精のキャラクターを
登場させたり、
もともとの主役の聖人の出る幕はあまりない。

娘の学校でもかなりの気合の入れようだったらしい。

数日前から、妖精(leprechauns)を捕まえるための
仕掛けや檻を作ったりしていたようだが、
当日の夕方、娘は学校から興奮して帰ってきた。

「学校にleprechauns が来たんだよ」

「捕まえたの?」

「ううん、捕まえられなかったけど
教室の中がぐちゃぐちゃになってた」

「ぐちゃぐちゃって?」

「みんなで作った仕掛けが壊されてたし、
教室中に緑色のキラキラした紙切れが落ちてた。
昨日、きれいに片付けて帰ったおもちゃも
みんな箱から出されて散らばってたよ」

「じゃあ、先生、怒ってたでしょ」

「ううん、学校のトイレも緑色になってたよ」

「トイレが緑色って、水が緑色だったの?」

「そう、leprechauns が緑色のおしっこをして帰ったんだよ」

「どこかのクラスで捕まえられなかったのかな?」

「捕まえられなかったけど
緑色の帽子が落ちていたクラスもあったよ」

きっと前日に教師たちが
教室や公共スペースなどに
時間をかけて細工をして帰ったのだろう。

いつものことながら
アメリカ人のお祭り好きには頭が下がる。

でも、おかげでちょっとした事件があった。

「うちには来なかったね。。。」

そう、娘は、自分の部屋にも
妖精を捕まえる仕掛けを2つも作って置いていた。

朝は出かける準備でそれどころではなかったが
今頃になって思い出したらしい。
自分の仕掛けが悪かったのかとしょんぼりしている。

しまった。
また子どもの夢を壊してしまった!
何か妖精が来たという形跡を残しておくべきだった。

翌日、まだ取り返しがつくとの思いで
クラフトショップへ出かけた。

何か娘が喜びそうな小物はないかと探し、
アルファベットのハンコと緑色のインクを
セットで買った。
(プレゼントをあげる日というわけではないのだが
このぐらいしか思いつかなかった)

きれいの包装するのではなく
ハンコを箱から出してばらまき、
妖精がいかにもあわてて帰ったように見せかけた。

「ねえ、昨日、ちゃんと見なかったでしょ?
仕掛けの一つにleprechauns が何か忘れてったみたいだよ」
と、わざとらしく誘導すると、目を輝かせる娘。

「あ、スタンプだ!
これ、日本語でハンコって言うんだよね。
ママはハンコ持ってるから私も欲しかったんだ。
なんでleprechauns が知ってたんだろう。。」

$3でこれだけ喜んでもらえれば御の字だ。

やっぱり面倒くさがらずに
きちんとアメリカの祝いごとも
やらなくちゃね。

改めて肝に命じたSt. Patrick’s Dayだった。

待ってました!補欠繰り上がり

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昼前に電話が鳴った。
娘のアフタースクールプログラムからだ。

「あれ、まだ学校にいる時間だけど何だろう?」
と思いながら電話に出ると
「来年度のアフタースクールプログラムに
空きができましたが、申し込まれますか?」
とのこと。

やった!

先月の申し込みで定員からあふれ
補欠となっていたが
こんなに早く繰り上がりになるとは。
(参照:しまった!来年度はアフタースクールプログラムに入れない

「もちろんです。週5日でお願いします」

こうしてあっけなくアフタースクールプログラムの
問題は解決された。

こんなに早くキャンセルが出たのかな?
それとも。。。

実は、補欠となってしまったその日、
ダンナが娘を迎えに行き、
そのときにオフィスにいたディレクターに
申し込みの受付方についてクレームを入れていた。

いつものように、クレームはダンナの担当だ。

既存の利用者が優先継続できないこと、
オフィスに行って並んだ人だけでなく
電話申込も同時に受け付けていたことなどの
不公平性をうったえたらしい。

こんなことじゃ、今年はもちろん
来年も入れない可能性大だからだ。

「おっしゃるとおりです。
あちこちからいろいろご意見をいただいているので
より良い方法を考えてみます」
と、今後のことについてはお茶をにごされたようだが、
そのときにこんな話も聞いてきていた。

「実は、こちらと並行してやっている
中学生向けのアフタースクールプログラムがあるんですが、
5年生(小学校の最上級生)の子どもたちを
そちらに移ってもらうように誘導しようかと考えているんです。
まあ、5年生にもなると小さな子どもたちと一緒では
つまらない、カッコ悪い、という声も多いので」

そう。
アメリカでは中学生向けのアフタースクールプログラムもある。
歩いて通学できる子どもばかりではない
(というか、その方が少ない?)し、
かといって公共交通機関もあまり充実していないので、
送り迎えのできない家庭の中学生は
アフタースクールプログラムなどの施設で親を待つ必要がある。

「おたくは、、、、、ああ、補欠3番ですね。
だったら希望を持って待ってみてください」

やっぱりクレームは入れてみるものだ。
必ずしもゴリ押しが聞くわけではないが、
こういう裏話を聞けたりするからだ。

というわけで、少し期待を持ってはいたが、
予想外に早く決着がついた。

こうなってみると、
テコンドークラス付きのプログラム
(参照:アフタースクール兼テコンドークラス発見!)が
少し惜しい気もするが、
やっぱり馴染みの先生やお友達、
プールや体育館などの整った設備を考えると
継続するのがまっとうだろう。

毎年、この時期になると
何かと一喜一憂しているが、
今年も結果オーライ。一安心だ。

思ったとおり!本格的な体操クラス

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先週の体操(Gymnastics)レッスンの無料体験は
担当のインストラクターがお休みだったため
ひとつ下の年齢のクラスと一緒に
レッスンが行われた。

それでもマットでの前転や後転、
ブリッジや開脚など
うちの娘にとっては
ちょっと難易度の高い内容がもりだくさん。

もちろん、きちんとできている子ばかりではないが
娘には刺激になったようだ。

「どうやったらいいか分からないことも
xxちゃんが教えてくれるから大丈夫」
と、お友達と一緒なのも心強いみたい。

保護者たちはガラス張りになった
体育館の二階からレッスンを見ることができる。

小さい頃、コマネチ(だいぶ昔の話だが)に憧れて
仲良しの友達数人と
カーペット敷きの学校の音楽室で
器械体操のマネごとをやっていたこともある私には
娘がちょっと羨ましく思える。

1時間の練習をガラスの向こうからずーっとのぞいていても
まったく飽きない。

第二回目の昨日は
担当インストラクターの初レッスンだった。

軽い準備体操の後はいきなり平均台。
初心者用に少し低くしてあるのだろうが
それでも娘の肩ぐらいの高さがある競技用のもののようだ。

隣では高校生ぐらいの女の子たちが
平気な顔で宙返りやジャンプをしている。

つま先までまっすぐ足を伸ばして
またがる練習をしたあとは、
平均台の上に仰向けになり
片足を軸に起き上がる練習。

腹筋がきたえられていない娘には無理だと思ったが、
何度かはうまくやれていた。

「落ちそうになったら
平均台にしがみついたりせずに
とにかく足から落ちること」
と、怪我をしない落ち方のコツについても
きちんと教えてもらっている。

平均台の後は床。

2グループに分かれて
交互にしゃがんだり立ち上がったりするのだが、
立ち上がる際には背筋を伸ばして両手をY字にピンと伸ばしている。

これ、各種競技の着地の後に
選手がやっているあのキメのポーズじゃない?

こうやってあのポーズが
自然とできるようになっていくんだなあ。

週に一回のクラスで
どこまでできるようになるのかは分からないが
なんとなく期待が持てそうなレッスンだった。

基礎をみっちりやってから、、、、というよりは
最初から少しチャレンジングなものをやらせてくれるのがいい。

勢いで始めることになった器械体操だが
親の私にとってもまったく未知の世界だけに
この先の進歩とレッスン内容が楽しみだ。