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Distance Learning Phase 2 は学期終了まで

標準

4月20日
2週間の春休みが終わって、
この日から新学期が始まる予定だった。。。

予定というのも、急遽、20日と21日の2日間は
教職員のDistance Learning の準備に充てられることとなり
子どもたちが実際に学習を始められるのが
22日にずれ込んだからだ。

「2週間も春休みがあったのに
その間に準備できなかったのかしら?」
と、普通なら考えてしまうところだが、
アメリカの教職員に向かってそれは禁句だ。

前にも書いたことがあるが、
アメリカの教職員組合はかなりパワフルで、
職員の労働時間や権利などが
きちんと守られている。

春休みは子どもだけではなく
教職員にとっても休暇であり、
その期間中に仕事をするというのは
前提となっていないのである。

よって、春休み直後に2日間の予備日を設けて
カリキュラムの作成や
テクノロジー研修に当てたようだ。

日本の教職員がこれを知ったら
どんなに羨ましく思うだろうか。

とにかく、そのようなわけで
退屈きわまりない毎日を過ごしている子どもたちの相手を
保護者が2日間余分にしなければならなくなった。

Bad News はそれだけではなかった。

新学期の開始と同時に、
教育委員会から
夏休みまで学校閉鎖を継続するという決定が発表された。

今年度は校舎に戻って勉強をするということは
ないということだ。

アメリカや世界の情勢を見れば予測はついていたというものの
いろんな意味でそのニュースはショックだった。

5年生の娘は今年で小学校を卒業する。
6月には卒業式や卒業プールパーティなどが
すでに予定されていたが、
それが全部おじゃんになる、と娘は泣きそうだった。

小学校でもこれだけ大ごとなのに
高校や大学を卒業する予定の子どもたちにとっては
そのショックは半端ではないだろう。

3月に学校が臨時休校になった時には、
もう2度とクラスメートと机を並べて
勉強することはないなんて思いもしなかっただろう。

どうでもない日常がこんなに貴重に思えるようになるなんて、
今更ながら
“Seize the Day”(今を生きろ)という言葉の重みを
かみしめたくなる思いだ。

一方、この春休みの間に
コンピュータやタブレットなどを所有していない子どもや
ネットアクセスのない家庭に
Chromebook やWiFi hotspot などを無償で配布する体制が整えられるなど、
Distance Learning の環境はおおかた整ったという。

Distance Learning が長期戦となり、
強制的にデジタル・デバイドが縮小される方向にあるのは
パンデミックがもたらした唯一のポジティブな結果かもしれない。

そんな複雑な思いをめぐらせながら
4月22日の朝に届いた
担任教師からの新学期のメールを読んでいた。