月別アーカイブ: 10月 2016

街がオレンジに色づくパンプキンの秋

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食欲の秋、スポーツの秋、読書の秋、、、。
日本の秋にはいろんな形容詞がつくが
アメリカの秋といえばその代名詞は
パンプキンだ。

10月に入ると急に
街中がハロウィーン用のオレンジ色のパンプキンで飾り立てられ、
デコレーションだけでなく
シーズン限定のパンプキン風味の食べ物が出回る。

スターバックスの『パンプキン・スパイス・ラテ』は定番で、
初めて発売されてからもう13年にもなるという。
9月にはメニューに載るのだから、
アメリカの秋を先取りしているといってもいいぐらいだ。

スーパーマーケットに行くと
定番のパンプキンパイはもちろんだが、
「え、こんなものにもパンプキン風味?」
と驚くようなものもたくさんある。

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・パンプキンスパイス・クッキー
・パンプキン・ビスコッティ

などはまだ想像の範囲内だが、

・パンケーキ・ワッフルミックス パンプキン風味
・パンプキン・スポンジケーキ
・ロールパン生地 パンプキン風味
・パンプキンスパイス・シリアル

など、朝ご飯のメニューには
ちょっとヘビーな気がするのは私だけだろうか。

・パンプキンスパイス・ヨーグルト
・パンプキンパイ・トリュフ・チョコレート
・パンプキンパイ・ポテトチップス
・パンプキン・アイスクリーム
・パンプキン・ポップコーン

この辺りになるとちょっと悪ノリのような気もするが
パンプキンスパイスが
シナモンのようなほんのりスパイシーな香りを足してくれるので
大人にも楽しめる絶妙な風味になっているのだろう。

ドリンクもスターバックスの専売特許ではない。

・パンプキンスパイス・アーモンドドリンク
・パンプキンスパイス・コーヒー
・パンプキンスパイス・コーヒーミルク
・パンプキンスパイス・ティー

などはどこのスーパーでも簡単に手に入る。

・パンプキンフレーバー・エール(ビール)

これはちょっと試すのに勇気がいりそうだが、
とにかくこれでアメリカ中がどのぐらいパンプキンを愛しているか
お分りいただけるだろう。

母親の手作り料理といえばパンプキンパイ、
と言いきるアメリカ人の大人も多く、
パンプキンが郷愁を感じさせてくれるのかもしれない。

パンプキンは、ハロウィーンの飾り物というだけではなく
アメリカの食文化にも深く溶け込んでいるのだ。

私は緑色の日本のかぼちゃを煮物やサラダで食べる方が好きだけど、
かぼちゃ(パンプキン)が家庭の味を思い出させてくれるというのは
日米共通らしく、おもしろい。

また娘の誕生日がやってきた。クラスでのお祝いにクッキーの差し入れ

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誕生日ー子どもにとって
こんなに特別な日はないだろう。

この日だけは学校でも特別扱いをしてもらえ、
どこでもスター気分を味あわせてもらえるのだ。

誕生日には、その日の授業の終わりに
クラスみんなにハッピーバースデーの歌を歌ってもらい、
そのお礼なのかお祝いのおすそわけなのか分からないが、
クラスメートにカップケーキやスイーツ、小物などの
差し入れを配るのが娘の小学校での習慣だ。

先週の火曜日は娘の8歳の誕生日だった。

月曜日の昼間に
クッキーとそれを個別包装するための小さな袋を購入しておき、
夜に娘と一緒にクッキーを袋詰めにする作業をした。

「このシールはスターウォーズだから男の子、
このシールはエルサだから女の子だね」
などと、袋に一つ一つシールを貼りながら
明日に向けて盛り上がっている。

当日、学校に行くと、さっそく何人かの女の子が駆け寄ってきて
「ハッピーバースデー!」と、
ハグをしてくれたりプレゼントを渡してくれていた。

娘は満面の笑みを浮かべている。

「クラスの子どもたちに」
と担任の先生にクッキーを渡すと、
「ご一緒いただいてもいいんですよ。どうします?」
と聞かれた。

その時間に学校に来て
一緒にお祝いをする親も多いのだ。

私はその日、一緒にお祝いすることはできなかったが、
帰りの車の中で聞いた話によると
クラスでのお祝いだけでなく、
アフタースクールでも、
そして、たまたまその日練習のあった水泳チームでも
お祝いをしてもらったらしい。

お祝いといっても、
ハッピーバースデーの歌を歌ってもらい、
アフタースクールでは好きな友達を一人指名して
一緒に一番最初におやつをもらえたり、
水泳チームでは、一番先頭を泳がせてもらえるなど
些細もないことなのだが
子どもにとっては特別なことらしい。

そんなわけで、一日中、スーパースターになったような
気分を味わい、娘は意気揚々と帰ってきた。

そして、締めくくりは家でのお祝い。
夕ご飯は大好物のカレーライス、
もちろんケーキもプレゼントも待っている。

私たちからのプレゼントはスケートボード。
本人の希望だ。

毎年、誕生日を迎えるたびに
「こんなに大げさにしなくても。。。」
と、つい日本人的感覚なのか
醒めた目で見てしまうところもあるが、
喜びや幸せはみんなで分け合おう、という
考え方も、まあ、悪くないか。

去年は、クラスへの差し入れをすっかり忘れて
娘には寂しい思いをさせたが、
今年は無事に誕生日らしい誕生日を過ごさせてあげることができた。

実は、私たちの段取りの悪さから
パーティは来月に行うことになってしまったが、
まだ楽しみが残っていると気にする様子もない娘。

誕生日プロジェクトは、やっと折り返しといったところだ。

2年生の宿題は英単語暗記、算数、読書のセット

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娘の小学校では月曜日から木曜日まで
(これまでもそうだったが)毎日、宿題がある。
金曜日だけは宿題なしのハッピーフライデーだ。

サイエンスやソーシャルスタディ(社会)で
1-2週間の期間をもたせた
プロジェクト的な宿題が出ることもあるが
その時は算数をなくすなど、ボリュームの調整が入る。

毎日の宿題は、こんなパターンだ。

算数:授業で習ったことの復習のプリント1枚
英語:毎週、英単語12ワードの綴り(Spelling)の暗記(金曜日にテスト)
読書(Reading Log):一日20分の読書を目安とし、読書記録を毎日つける
  
英語の宿題は、ネイティブではない私にとって
いろんな意味で新鮮だった。

まず、単語の暗記と言っても、単語の意味については
あまりポイントが置かれていない。
ネイティブの子どもたちなら
普段から会話で使っている単語がほとんどだからだ。

大事なのは綴りを覚えること。
英語は、話せる、意味が分かるからといって
正しく書けるとは限らないからだ。

だから、綴りと発音の関係については
幼稚園ぐらいからじっくり時間をかけて学んでいるが、
この週替わりの英単語の暗記も
基本、綴りと発音の法則が同じものがまとめられている(写真)。

暗記の仕方だが、単にノートに何度も繰り返し書く、
というのではなく
『一文字ずつ違う色で描いてみましょう』とか
『雑誌や広告の中から該当する単語を探して貼ってみましょう』
など、毎日やり方を変える工夫がされている。

ただ、『雑誌や広告の中から該当する単語を探して貼ってみましょう』
となると、単なる綴りの練習よりかなり大変だ。

そもそもうちには雑誌や広告がほとんどない。

たまたま送られて来ていたエアラインのマイレージを使って申し込んだ
ファッション誌や投げ込みのチラシをかき集めたが、
それだけを利用して必要な単語をすべて見つけ出すのは至難の技。
2年生が一人でできる作業とは到底思えない。

最後には、アルファベット文字をあちこちから切り取ってきて
単語を作り上げることになるのだが、
このように親のヘルプを前提としているような課題も
けっこうある。

読書についてもそうだ。
毎日20分間、本を読ませるだけでも大変だが、
その上に、質問に答える形で
その内容について記録していかなくてはならない。

『登場人物で一番好きなのは誰ですか?
それはなぜですか?』などだ。

読んだことにしよう、と、ごまかすことはできないし、
きちんとした文章を書かせるにもそれなりに労力がかかる。
読書といいながら英作文もやっているようなものだ。

これを全部やると、毎日、1時間は軽くかかる。
(雑誌の切り抜きは、それだけで1時間以上かかった。)

担任の先生も、
「宿題が多すぎる」
と親から苦情が出ていると言っていた。

確かに、宿題の量は少ないとは言えないが、
ここは取捨選択の問題。

娘とは、金曜日の綴りのテストで
良い結果を出すことを第一目標にした。

ちょっと競争心に欠ける娘に
結果を出すことの気持ち良さを学んで欲しいからだ。

その分、読書の時間が不足気味でも仕方ない。

幸い、「宿題が出来ない日もあることは承知しています」
と担任も理解があるから、
それでもいいのだと思うようにしている。

5回のテストを終えて
娘も綴りのテストにこだわりを見せるようになった。

宿題対応はひとまず関門突破、、、と言えるかな。

やっぱりクマが出た!ハプニングもあり、の初めてのキャンプ(2)

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テントでの夜ーなんとエキサイティングな響き!

もちろん、娘はそのままベッドに入るわけもなく
「ゲームナイトだよ!」と、トランプを持ち出す。

それでも親子三人、川の字になって2-3ゲームもしたら
満足したようで、娘はすぐに眠りに落ちてしまった。

ちなみに、テントに直に寝袋を置いて寝たのでは
寒いやら地表が固すぎるやらでまず眠れないと言う。

そこで忘れてはいけないのがSleeping pad。
寝袋の下に敷くマットだ。
地面から伝わる冷気をシャットダウンし
弾力もあり、これを貸してくれた友人のおかげで
私たちはぐっすり眠ることができた。

でも、翌日の朝は寒かった。
カリフォルニアは朝夕の気温の差が激しく、
特に朝方は冷え込む。

起きたらすぐ、火起こしだ。

ベーコンとジャガイモを焼き、
シリアルやオートミールなどでさっさと朝食を済ませ、
その日は、ハイキングをすることになっていた。

普段から娘と同い年の子どもを連れて
10km前後のハイキングも難なくこなす友人家族に
どこまでついていけるかちょっと心配だったが、
近くのスーパーでランチを調達して
さっそくハイキングトレイル(散策コース)を目指して出発。

「トレイル・ヘッド(コースの起点)で待ち合わせね」
とカジュアルに口約束したのがいけなかった。

現地に到着、待てど暮らせど友人家族は現れない。
もしかしてトレイル・ヘッドが他にもある?

長いコースなどの場合、起点(入口)は必ずしも一つではない。
ダンナは、念のため私たちをそこへ残して
友人たちを探しに車で出かけて行った。

携帯?

キャンプ場などはたいがい、人里離れたところにあるので
そんなものは無用の長物だ。

普段から、携帯やテキストメッセージで
リアルタイムの連絡ができる便利さに慣れてしまっている私たちは
携帯が使えない不便さを改めて痛感した(というか、そんな時代を思い出した)。

結局、ダンナは彼らを見つけることができずに戻ってきたが
これ以上、私達にもなすすべはない。

待ち合わせで一日を無駄にするほどもったいないことはないし、
友人家族もいつまでも私たちを待っているようなタイプではないから
ここは気持ちを入れ替えて
私たち家族だけでハイキングに出かけることにした。

北カリフォルニアに繁殖する巨大Redwood(いわゆるセコイア)が
生い茂る森の中のハイキング。

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直径が7m以上もあり、切り倒すのに五人で二十日以上かかったという
巨大セコイアの切り株や、
真ん中がくり貫かれ、人が通過できるようになっているもの(写真)もあったが、
コースの説明を読んでいると、
これらは1800年代に客寄せやエンターテイメントのために
セコイアを伐採したり傷つけたりしていた当時の名残だということが分かった。

その時に、森を守ろうと立ち上がったJohn Muir という人の名前は
サンフランシスコ北にあるMuir Beach やMuir Woods などにも残っている。

そんなことを学びながら5kmほど歩いただろうか。

くたびれてキャンプ場に戻ると、30分ほどして友人家族も戻ってきた。
結局、彼らと私たちは別のハイキングコースで
一日を過ごすことになってしまったが、
翌日、最終日は別の7kmほどのコースを
やっと一緒に歩くことができた。

この日は、山肌から見下ろした50mほど下に
木に登ろうとする小グマを発見。

やっぱりクマの話は本当だった。

「キャンプ場の管理者に報告しないと」
と、写真を撮る友人のダンナ。
さすが、ハイキング上級者だけある。

そんなわけで、ハプニングはあったが
終わってみれば楽しいキャンプだった。

これも場所の手配から食事の準備まで
面倒なことはすべてやってくれた友人のおかげだ。

でもこれ、全部自前でやれ、と言われたら?

私はやっぱりちょっと尻込みしてしまうだろう。
テントにベッドやシャワールームが備え付けになった
簡易キャビンなどもあるが、
私にはそのぐらいがちょうどいい、と改めて自覚した3日間だった。