セントラル・カリフォルニアの旅、
4日目はVentura から折り返して北上、
温泉とワインで知られるPaso Robles へ向かった。
その夜は、各部屋にプライベートジャグジーが付いているという
Paso Robles Inn に泊まることになっていた。
とはいえ、子どもを連れて一日中ワイナリー巡りをするわけにもいかないので
Ventura から西北に約2時間のAvila Beach に立ち寄ることに。
ここも娘が2歳のときに一度来たことがあるが、
今回は、その時には気づかなかった潮溜まりを発見。
海の生物がたくさん見られるかもしれないし、
何より干潮の間は安全なのがいい。
ビーチ沿いにある小さな街のお店で
おそろいのシャベルを買った娘と友人の娘は
さっそく岩場で何かを見つけて一心に砂をかぶせ始めた。
近づいてみるとイソギンチャク。
しかも、一つや二つではなく、何百といっていいほどの大群が
ところ狭しと岩のくぼみから顔を出している。
水が引いてしまっているので触手を引っ込めているし
図鑑で見るようなピンクや黄色のような鮮やかな色ではなく
どんよりグレーのものばかりで、一瞬、ナマコかと思ってしまった。
娘たちはその口の部分に一生懸命砂をかけているのだ。
なんと残酷な。。。
イソギンチャクが窒息しやしないかと心配もしたが
潮が満ちてきたら全部流されてしまうはず、という回答に一致、
子どもたちのやりたいようにやらせておくことにした。
イソギンチャク以外にムール貝もぎっしりと
岩の表面にへばりついていて、
こんなにたくさんいるとかなりグロテスク。
大好きなムール貝も、しばらくは食べる気になれなさそうだ。
気がついたらもう夕方。
潮溜まりでは存分に遊んだが、
Paso Robles へはそこからさらに1時間。
今日はワイナリーめぐりには行けそうもない。
ジャグジー付きホテルを堪能することにした。
チェックインの時にダンナが勝手にアップグレードした
ホテルの部屋はスイートで、
ジャグジーのあるバルコニーとベッドルームに加えて
リビングルームが付いていた。
ジャグジーは、よくホテルなどにあるプラスチックの浴槽で
日本でいう温泉というイメージからはかけ離れているが、
お湯を入れてみると
硫黄の匂いも、その少し黄緑がかった水の色も
間違いなく温泉である。
その臭いがダメというアメリカ人が多いのか
臭い消しの入浴剤のようなものが置かれていたのは面白かった。
効能や成分、源泉なども不明だし
プライベートなので温泉らしさには欠けるものの、
温泉というだけでくつろいだ気がするのはやっぱり日本人だ。
その後、Paso Robles の小さなダウンタウンまで散策に出かけた。
一緒にいた友人家族とはこれが最後の夜だったが、
この街にはファミリーで気軽に行けそうなレストランがあまり見当たらない。
ワインカントリーだから、子連れよりもカップルの街ということだろう。
ホテルのスイートにワインとつまみを買い込んで
飲み会形式の気楽なディナーをすることにした。
ダウンタウンではワインのテイスティングルームをたくさん見かける。
各ワイナリーが設けた出張所のようなもので
歩いて回れるほどの小さな街なのに、20軒ほどもあるらしい。
テイスティング料金はだいたい$10〜15が主流だが
おつまみや軽食などと一緒に楽しめ、
ボトルを購入するとテイスティングが無料になるところも多い。
あいにく、どこも6時には閉まってしまうので
私たちは体験できなかったが、
買い出しに立ち寄ったレストラン『Odyssey World Cafe』で
店主おススメの地元ワインを2本購入できた。
ほかにテイクアウトできそうな店を探していたら寿司屋を発見。
入ってみたら韓国人のお兄さんが出てきてちょっと心配だったが、
子どもには必須のカッパ巻をはじめ巻き寿司(ロール)は種類も多く
味もまあまあだった。
子どもたちはカッパ巻と餃子だけで満足。
二人でさっさとベッドに上がり、テレビを見ながらそのうち寝てしまった。
購入したワインは赤も白も同じワイナリーのものだったが、
私たちは全員、上品で味わい深いシャルドネが気に入ってしまった。
明日、このワイナリーに行ってみるのもいいね、などと話しながら
大人4人、水入らずの楽しい飲み会(?)は深夜まで続いた。
<次回に続く>