月別アーカイブ: 5月 2017

アパレル業界の陰謀?!ブラは早く始めるのがかっこいい

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娘が突然、こんなことを言い出した。

「ママ、お友達の何人かがもうブラをつけてるんだけど
私にも買って!」

『え、ブラ?
あなた、まだ8歳でしょ?
私なんか中学校2年生の時につけ始めたのに
そりゃ早すぎるでしょ』。

という気持ちを抑えながら聞いてみた。

「お友達って誰よ?Mちゃんとか?」

Mちゃんは娘のクラスメートだが
娘より頭一つ分背が高く
体全体の成長も早いのかもしれない。

「M(1)ちゃんもそうだけど、M(2)ちゃんと
M(3)ちゃんとSちゃんもしてるよ」。

んー、みんな確かに体格がいいといえばいいけれど
こないだプールのシャワー室で見た限りでは
(うち二人は同じスイミングレッスンを受けている)
ブラが必要なほどだとは思えなかったけど。。。

「あれはね、シャツの上から
胸が透けて見えるぐらいになってからでいいんだよ。
あなたはまだぺっちゃんこでしょ?
もうちょっと待ってからにしようよ。
もう一つ着るものが増えると着替えも面倒臭いよ」。

「そっか」。

娘は意外とあっさり引き下がった。
ほっ。

確かにアメリカの子どもたちは
心身ともに成長が早いと実感しているが
2年生でブラの心配をすることになるなんて
思ってもみなかった。

気になってオンラインで関連記事を調べてみると。。。

あった。

日用品を取り扱う大手スーパーのTarget や
娘もお気に入りのティーンブランドJustice などで
6歳用ぐらいから売られていて、
なんと、飛ぶように売れているとか。

どうも、ブラというよりは
タンクトップの軽量版的な位置付けで
スポーティかつ暑苦しくない、
というメッセージがウケているらしい。

これなら『ブラ』を買うという心理的ハードルが
グンと下がる。

でもこれって、将来のスポーツウエア需要につなげるための
『マイファースト・ブラ』戦略でしょ。

その手には乗らないぞ!

記事にも書かれていたが、
10年前には9歳がそれまでの13歳、
今や6歳がこれまでの9歳のように
振る舞うようになってしまったのだという。

確かに、ブラだけでなくリップグロス、
セクシービキニ、子ども専用iPadなど、
子どもを早く大人に仕立て上げるための商品やサービスが
あふれていて、知らない間に洗脳されてしまいそうな世の中。

娘には子ども時代を子どもらしく楽しんでほしいと
常日頃から思っているが、
改めてそれを肝に命じることになる出来事だった。

お誕生会に異変?『お泊まり』パーティが当たり前に!

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アメリカンキッズの誕生会のトレンドについては
これまでも何度か書いて来たが、
娘が2年生になった今年、
そのトレンドに新しいスタイルが加わった。

Sleepover(お泊まり)パーティだ。

日本に帰国した際に
娘を実家に預けて数日間、家を空けたことはあるが、
お友達の家などに娘が一人でお泊まりに行ったことは
それまでなかった。

去年の終わりごろに招待された
仲良しのSちゃんのパーティが初めてのお泊まり。

夜中に一度は起きて、「ママー!」と叫ぶのがほぼ毎日のことだから
本人も不安げではあったが、
お誕生会にはどうしても行きたい様子。

たまたま、Sちゃんのママが
「子どもたちは勝手に楽しませておいて
私たちも女子会しましょう」と誘ってくれたので
娘の不安も解消。

その日、私はSちゃんの家でパーティの後、
子どもたちが寝てしまってから深夜に家に戻った。

その後、先月から今月にかけて2回も
お泊まりパーティに招待されたが、
この初回の『慣らしSleepover』のおかげで
私も心配なく娘を送り出せるようになった。

ところで、よその子どもをお泊まりに招待するとなると
・ご飯はどうしよう?
・お風呂は?
・寝るところも人数分確保しなくちゃ、
と、ストレス指数がぐんと上がってしまいそうだが、
アメリカのお泊まりにそんな心配は無用。

・ご飯は宅配ピザが王道、
・お風呂なんてもちろん省略、
・招待客に寝袋(sleeping bag)を持って来てもらい
 みんなで床にごろ寝(庭にテントを張ってそこで寝ることも)が当たり前。
だから、ほとんど手間がかからない。
本当に気楽なものだ。

子どもたちにとっても、
(選ばれた?)少人数だけが招待され
親から離れてお友だちと一緒に夜を過ごせるなんて
こんなにエキサイティングなことはない。

私は、お友だちのうちにお泊まりなんて
東京で一人暮らしを始めるまで
ほとんど経験がなかったが、
アメリカのフレンドシップはお泊まりがバロメーターのようで、
これから先は、お誕生会以外にもお泊まりが増えていくのだろう。

先週末も、娘が急に
「明日、CちゃんをSleepover に呼んでもいい?」と聞いてきた。

うちにお友だちをお泊まりに呼ぶのは初めてだし、
「え?呼ばれるんじゃなくて呼ぶの?しかも明日?」
という声が頭の中を3秒ほど駆けめぐったが、
これまでの経験のおかげで(?)
ささっとメールでCちゃんのママとやり取りし、
段取りは難なく完了した。

「食べ物に好き嫌いはありません。
明日(土曜日)の朝は習い事があるので
9時には迎えに行くけどよろしくね」と、簡単なものだ。

ミートソーススパゲティを作ったら
Cちゃんはお代わりまでしてくれたし、
夜は二人でNetflix(映画配信サービス)で映画を見たあと
しばらくおしゃべりが聞こえていたが
すぐにおとなしく寝てしまった。

よくよく聞いたらCちゃんもお泊まりは初めてだったらしいが、
拍子抜けするぐらい楽なお客さんだった。

8歳とはいえ、娘ももう
ティーンエイジャーに片足突っ込んだようなもの。
これまで未知の世界だったアメリカのティーンエイジ・カルチャーを
垣間見たような気がする。

これから、お友だちとの付き合い方や
親との関わり方も少しずつ変わって行くのだろうが、
まずは母娘ともにお泊まりからマスター。

上々の滑り出し、かな。

Teacher のストライキで宿題なしの一週間

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先週、クラスの保護者会のリーダーから
保護者全員宛にメールがあった。

『来週は宿題が出ません。
先生方がストライキに入り、
授業時間以外の仕事は行わないことになったからです』。

アメリカの教師の労働組合はかなりの力を持っており、
もともと昼休みや放課後の一定時間以降は時間外扱い。
例えば、子どもたちがお弁当を食べている間の監視役は
立候補した保護者が時給$10程度でやっている。

宿題を出すと、その採点は時間外に行わざるを
得ないことが多いため
今週はそれを行わないというのだ。

私などからすれば
組合に守られた立場の教師たちが
この上、何を望むのだろうかという気もしたが、
その後、労働組合と教育委員会の双方から
それぞれの立場をアピールするメールが
学区の保護者全員宛に送られて来て
ようやくその背景が少し理解できるようになった。

Teachers Association(教師労働組合)のレターより〜

『昨年5月から今年度の賃上げ交渉が始まりましたが
未だ合意に達しておらず、
私たちは契約書にサインをしないまま仕事をしています。
昨年度のサラリーは6%アップにとどまり、
時間外労働を条件に0.5%の追加がありましたが
これは一年間限定で今年度には反映されません。
ベイエリアの物価上昇や他の地区の教師のサラリーと比べても
教育の質を保持するには相応の賃上げと
一クラスあたりの生徒の人数の削減が必要と考えます。
この声を届けるためにも、
地区内の教師は今週一週間、時間外の仕事を行いません
(時間外の電話やメールへの対応、宿題の採点、保護者との面談など)。
保護者のご理解とご協力をお願いします』。

School District(教育委員会)のレターより〜

『カリフォルニア州からの教員の年金補助が
コスト上昇に追いついておらず、
また、固定資産税の減収により
当地区の教育予算は赤字となっています。
その中で、これまで他地区の教員にひけを取らない
サラリーを保って来ましたが、十分な財源なしに
賃上げに応じることは州からも認められていません。
一方で、コストカットなどの成果も見えており、
今月中に組合との再交渉も予定されています。
お互いが歩み寄ることでしかこの試練を乗り越えられることはできません。
6月には公聴会も行いますので、
忌憚のないご意見をお聞かせください』。

よくある労使問題のこじれとも取れるが、
もう今年度も来月で終わりだというのに
今頃、双方から理解を求めるメールが保護者宛に届くところを見ると
けっこう泥沼なのかもしれない。

担任からクラスの子どもたちにも
なぜ宿題がないのかについて説明があったようで
(どこまで理解しているかは不明だが)
娘は完全に先生の側についている。

確かに、教育委員会からのレターは
お役所的な内容で誠意がないようにも見える。

宿題がないのは親にとっても息抜きとなるが、
子どもたちに影響が出ないようにおさまって欲しいものだ。

今後の成り行きが気になる。