カテゴリー別アーカイブ: 日本の幼稚園へプチ留学

日本の幼稚園のみんなと涙のお別れ

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金曜日は、プチ留学最後の日。

お迎えに行くと、担任の先生が
たくさんの荷物を抱えた娘を連れて
出てきてくれました。

「今日は、7月生まれのお友達の
お誕生会と一緒にお別れ会もやったんです」
と、その日の様子を話してくれました。

「先生もお友達もお別れが寂しくて
ちょっとうるうるしちゃったね」

「私のクラスに来てくれて
本当にうれしかったよ」

などと言ってもらって
娘も寂しそう。

そのそばを通って帰っていく子どもたちも
「アメリカ帰っちゃうの?」
「バイバイ、またね」
と、声をかけてくれます。

数日前から
「xx幼稚園のみんなとバイバイしたくない」
「○○先生、大好き」
と口にしていたところを見ると、
本当に楽しい一か月間を過ごしたようです。

園長先生も出てきて
ももたろうの本やおりがみなどの
プレゼントまでいただく始末。

その心遣いとあたたかい対応に
こちらまで感激してしまいました。

家に帰って荷物をあけてみると、
クラスの一人一人が描いてくれた
娘の似顔絵やコメントと
娘を中心に3人ずつで撮った写真が
散りばめられた寄せ書きアルバムがありました。

写真の服装から見るに、
前日に写真撮影をして
その日のうちに
先生がアルバムを手作りしてくれたみたい。

たった1か月の滞在に
ここまでしてくれるなんて
本当にありがたい。

日本語と日本文化を学ばせるつもりで
日本の幼稚園にプチ留学させたのですが、
それだけでなく
『人と人との心のつながり』や
『出会いと別れ』などの心の機微も
学んでくれたことでしょう。

後ろ髪を引かれる思いでいっぱいすが、
来週からの夏休みの後半戦は
アメリカで過ごすことになります。

日本の皆さん、
今年もお世話になりました!

猛暑の中の避難訓練

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日本の幼稚園も夏休み目前。
昨日は地震を想定した避難訓練の日。

保護者要参加のイベントで、
子どもたちの訓練の様子を見学した後、
先生から子どもの引き渡しを受け
親子で帰宅することになっている。

猛暑が続く今日この頃、
「雨が降って中止にならないかな」
とひそかに思っていましたが、
残念ながら昨日も快晴の猛暑日になってしまいました。

幼稚園に着くと、
娘のクラスが外でハンカチ落としをして
遊んでいるのが目に入りました。

「この炎天下でハンカチ落としは
子どもたちも先生も大変だなあ」
と思っていると、
「ただいま、震度4の地震が発生。
その場に止まって
近くにいる先生の指示に従いましょう」
とのアナウンス。

事前に練習でもしていたのか
子どもたちはすぐに動きを止め、
静かにアナウンスを聞いていたかと思うと
全員が頭を両手でおおい、
下を向いて背を低くし始めました。

「揺れが収まりました。
教室に戻って頭巾と荷物を取って
運動場に集合してください」

このアナウンスとともに
子どもたちは全速力で
下駄箱に向かって走り出しました。

改めて、その静かで迅速な行動には感服。

一応、うちの娘もそれに混じって
ちゃんと走ってったみたい。。。

間もなく、黄色い災害用頭巾をかぶり、
バクパックや水筒を身につけた子どもたちが
ぞろぞろと園舎から出てきて、
これまた静かに担任の先生のもとに
並んで座り始めました。

各学年2クラス、合計6クラスの園児が
全員並び終わるのにそう時間はかかりませんでした。

「ここまで6分でできたね。
訓練だと思わずに、おしゃべりもせず
急いで行動できてえらかったね」
と、園長先生からのお話。

地震発生から6分で
全員が運動場にきちんと集合できるなんて
なんというしつけの良さ!

(それにしても、『6分』と
時間をきちんとはかっているところは日本らしい。)

そのあと、見学していた保護者に
それぞれの子どもたちを引き渡して
各自、退園となったのです。

うちの実家のあるエリアは
近い将来に大地震が予想され、
私の小さい頃からずーっと
避難訓練が行われていました。

関西や東北大震災のこともあり、
最近は全国的になっているかもしれませんが、
違うお国ではどうでしょう?

アメリカだと、地震の避難訓練ではなく
なんと『銃を持った侵入者』から身を守る訓練
(参照:Shelter in Place Drill=緊急事態対応訓練)があります。

どちらも起こってほしくないことではあるけど、
起こるかもしれないというのが現実。
避難訓練にもお国柄が表れているんですね。

それにしても、
こんな炎天下での訓練の実施は
なんとかならないものかしら。

汗だくの娘の手を引きながらふと考える。

この時期は梅雨でもあり、
雨か今日のような猛暑になることはほぼ確実。
猛暑なら子どもや先生の熱中症の危険だってある。

毎年、この時期にやっている訓練みたいだけど、
そちらの危険を避けることも
考えてもいいのかも?

調和を大事にする日本の教育

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台風がもうすぐ上陸するという昨日は
幼稚園の参観日。

雨が時おり激しく降っていたので
プールは中止かと思いきや、
「短い時間だけでもプールを実施します」
と、先生と子供たちは準備体操を始めました。

親御さんからはプール参観の希望が多いのかしら?
去年もプールの様子を見たので、
(参照:元気いっぱい、はだかんぼの子供たち
私としては教室内で歌や工作をやっている
様子が見たかったのだけど。。。

大降りになった雨のため
プールを早めに切り上げ、
その後は恒例の懇談会。
子どもたちは
別の部屋へ移動してDVD鑑賞です。

去年は、幼稚園がしつけや健康管理にまで
踏み込んで指導をしてくれる
日本の幼稚園について書きましたが、
(参照:しつけも健康管理も幼稚園がお手伝い?)
今年は、担任からのコメントの中に
「みんなで」「一緒に」という言葉が
多く使われていたのが印象的でした。

「クラスで逆上がりができない子が5人います。
できない子も、できる子を見て
発奮して練習しています。
もうすぐみんなできるようになりそうです」

「学期の初めごろは
一人遊びをする子が多かったのが、
今では大勢で一緒にブロックで
何かを作ったりできるようになりました」

「外遊びの時間、
ようやくドッジボールなどを
みんなで一緒にやれるようになりました」

遊びも学びも個人のペースを尊重し、
「一緒に」何かをすることよりも
「相手との距離」をうまく取れるようになることを
まず学ばせるアメリカでは、
あまり聞くことのないコメントばかりです。

日本では「調和」「同質であること」を
大事にすると言われますが、
その違いはこんなところに表れているようです。

先日、娘もこんなことを言いました。

「お弁当箱はみんな二段なんだよ。
私のだけ一段のお弁当箱。。。」

「コップにお水を注ぐ水筒の子は誰もいないんだよ。
ストローみたいになってるところを押したら
そこからお水が飲めるのがいい」

別に、そうでないとダメと言われたわけではないでしょうが
自分だけがみんなと違うモノを
使っていることに気づいて、
何となくプレッシャーを感じたのでしょう。

確かに、アメリカでは服装も持ち物も
みんな個性豊か。
お友達の人種までさまざまだから
『自分だけが違う』という状況になること自体が
あまりないのです。

アメリカの幼稚園での教育が
とても『楽』に感じられたのは
コレなのかもしれません。

「クラスのみんなはどうしているの?」
「この子だけ違っていたらどうしよう。。。」
という心配をする必要がないのです。

一方、イベントやアクティビティなどは
ほとんど希望者のみが参加する方式。
全員で共通の目標を掲げ、
団結して達成を目指すような
シチュエーションがあまりなさそうなのは
物足りない気もします。

娘がどう受け止めているかは分かりませんが、
プチ留学は私にとっても
娘にどんな教育をしてあげればよいのかを
改めて考えるよい機会になっています。

一か月間の日本の幼稚園体験の始まり!

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今年も、娘は実家近くの公立幼稚園へ
短期入園させてもらえることになりました。

昨年に続き2回目(参照:「じゃ、明日からってことで」プチ留学開始
ということもあり、手続きは驚くほど簡単。
園長先生へのごあいさつや書類の提出
(実家住所や連絡先程度の記載)などは
私たちが帰る以前に
実家の母に済ませておいてもらいました。

6月、7月の2か月に渡るので
保育料は7,500円x2か月分。
それでもこの安さは本当に感動ものです。

事前に伝えられていた持ち物
(お弁当、水筒、歯ブラシ、上靴、
手提げ袋、バックパックなど)は
去年と同じ。

プールへ入るため、地元の薬剤師会を通して
ギョウチュウ検査を済ませるのも
去年と同じ。

勝手知ったる、とはこのこと、
まるで普段からそこに通っているかのように
親子二人で徒歩登園した初日。

先生方やお友達も娘のことを覚えていてくれて
「あ、xxちゃんだ。おはよう!」
「xxちゃん、今日からだよね。待ってたよ」
と声をかけてくれます。

時差のせいか、朝5時には起きて
「早く幼稚園行こうよ」
と待ちきれない様子だった娘は、
あちこちから声をかけられて少し恥ずかしそう。

園長先生にあいさつに行くと、
「うちの孫のお古を持って来ておいたから使って」
と、園の統一バックパックと園帽、
防災ずきんの入った紙袋を
手渡してくれました。

相変わらずのカジュアルな対応と
その中に感じられる気遣いに
頭が下がります。

「プールに入れるように
ギョウチュウ検査を早くやってくださいね。
この国の生活レベルを考えると
もう必要のない検査だという声もあるんですが、
今年はまだ実施することになっているので」。

ほんと、この検査だけは
ちょっと時代錯誤的な気もしますが、
こういうことを変えていくのには
やっぱり時間がかかるんだな、と
妙なところに日本らしさを垣間見たりしています。

ちなみに、娘は無事、検査をパス、
その翌日からプールバッグも
持ち物に加わりました。

帰国して休む間もなく
すぐに幼稚園に通い始めた娘ですが、
疲れを見せるどころか
毎日、意気揚々と通っています。

七夕を目の前に、毎日、
飾り作りや歌の練習などに忙しそう。

また去年みたいに楽しい思い出が
いっぱいできるといいね!

何てうれしい!夏休みのプール公開

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夏休み。
うだるほど暑くても
朝からエネルギーいっぱいのうちの娘。

夏休みの強い味方は
なんといっても幼稚園が園児に公開してくれる
プールでしょう。

何度か市営プールにも連れて行ったことがありますが
車で行かなくてはならず
更衣室での着替えや
プールサイドの場所取りなど
親にとってはひと仕事。

何よりも、安全上、一緒に入るしかないので
体力も使います。

幼稚園のプールなら
水深もひざ丈と浅いので
外から眺めているだけでOKだし、
なんといってもクラスのお友達や先生に
会えるので、娘も大喜び。

家から徒歩で行けるので
水着のままでかけ、そのままタオルを巻いて
帰って来ることもできます。

外で見ているのはちょっと辛抱がいりますが
幸い、校舎で日影ができているので
炎天下の中に立っている必要はありません。

午前中の1時間半だけですが
火曜日に公開が始まってから、今週は毎日通いました。

プールが併設されている
日本の公立幼稚園ならではの
うれしいサービスです。

働いているお母さんの
利用は難しいかもしれませんが
あまりにも暑くて外でも遊べない、
家にいると子どもの欲求不満がたまる、、、、、
と、困っている保護者にはこの上ないヘルプですよね。

来週にはいよいよアメリカに戻ることになりますが、
そんな都合のよいヘルプがあるはずもなく、
昼間の娘のケアについては
民間のサマーキャンプ(おけいこごとなどの夏休み特別プラン)を
利用するしかありません。

「なんで夏休みなの?
もっと幼稚園に行きたいよ」と言う娘を尻目に
現実の生活のプランを考え始めました。